カイタクの木製軽量敷板「ハイパーCLT敷板」がNETISに正式登録 – 土木現場の仮設資材に新たな選択肢

株式会社カイタク(本社:岡山県岡山市)の木製軽量敷板「ハイパーCLT敷板」が、国土交通省が運営する新技術情報提供システム『NETIS』に、先月27日付けで正式に登録されました(NETIS番号:TH-250021-A)。この登録により、土木現場の仮設資材にSDGs時代に合った新しい選択肢が加わります。
土木現場の仮設資材における課題
これまでの土木工事現場では、重機や車両が安全に通行できるように、主に敷鉄板が使われてきました。敷鉄板は強度が高い一方で、非常に重いため、設置や撤去に手間がかかり、作業員の負担が大きいという課題がありました。また、騒音や景観への影響も指摘されていました。
こうした土木現場の課題を解決するため、株式会社カイタクはCLT(直交集成板)を活用した「ハイパーCLT敷板」をリースで提供しています。

ハイパーCLT敷板の特長
ハイパーCLT敷板は、木材を直交する方向に重ねて作られた仮設用の敷板です。鉄製の敷鉄板と比較して、以下のような特長があります。
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軽量で扱いやすい: 敷鉄板の約4分の1の重さで、運搬や設置がしやすいため、輸送コストを大幅に削減できます。例えば、5×10版サイズ(1.5m×3m)で約230kg、5×20版サイズ(1.5m×6m)で約460kgです。
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作業負担の軽減: 足元が硬すぎないため、作業員への負担が軽減されやすいです。
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熱中症対策: 照り返しがないため、夏場の熱中症対策にも効果を発揮します。
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高い強度: 木製でありながら大型クレーン車にも耐える性能を持ち、仮設道路や資材置き場など、様々な土木現場で活用できます。

このハイパーCLT敷板が、国土交通省のNETISに登録されました。(NETIS番号:TH-250021-A)
NETISとは?
NETIS(新技術情報提供システム)は、国土交通省が新しい土木技術や仮設資材の情報を公開し、公共工事での技術提案や創意工夫に役立ててもらうための制度です。NETISに登録されることで、その技術の概要、特長、使い方などが整理され、工事の設計者や施工者が技術を評価・比較検討しやすくなります。
近年、公共工事では現場での技術提案の内容も評価されることが増えています。NETISに登録された技術は、施工のしやすさ、安全性、環境への配慮といった観点から技術提案に活用しやすく、現場での加点や創意工夫として検討されるケースが多くあります。

ハイパーCLT敷板が現場の常識を変える可能性
ハイパーCLT敷板は、従来の敷鉄板を置き換えるという分かりやすい改善でありながら、仮設工事のあり方そのものを見直す提案として評価される可能性を持っています。
また、木材を活用したCLT敷板は、資源の循環や環境への負荷を減らすという観点から、SDGs(持続可能な開発目標)にも配慮した仮設資材です。土木工事においても、環境への配慮や地域の資源を活用することが求められる時代になっており、ハイパーCLT敷板はそうした時代のニーズに合った技術と言えるでしょう。

NETISへの登録は、あくまでスタート地点です。今後も土木現場での活用を通じて実績を積み重ね、より使いやすい仮設資材として改良を続けていくとのことです。敷鉄板が当たり前だった現場に、新しい選択肢としてのCLT敷板が加わることで、これからの土木現場における仮設の可能性を広げていくことが期待されます。
NETISの詳細情報はこちらをご確認ください。
https://www.netis.mlit.go.jp/netis/pubsearch/details?regNo=TH-250021%20
会社概要
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会社名: 株式会社カイタク
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代表取締役: 坂手澄子
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設立: 2003年8月21日
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事業内容: CLTを使用した仮設資材のリース


