クロスティホールディングス、エコウルのAI×省エネサービス「Ecoulu GX」を導入し、2040年カーボンニュートラルへの道筋を確立
北海道を拠点とする建設グループ「クロスティホールディングス」は、気候AIスタートアップのエコウル株式会社が提供するAI×省エネサービス「Ecoulu GX」を導入しました。この導入により、エネルギー使用量の可視化と分析、さらにGHG(温室効果ガス)排出量447.77t-CO2の可視化が実現し、2040年カーボンニュートラル達成に向けた脱炭素ロードマップが策定されました。

エネルギーコスト削減と脱炭素化の重要性
近年、電気、ガス、燃料といったエネルギー価格は、世界情勢や円安の影響で高い水準が続いています。特に製造業や建設業、物流業など、現場を持つ企業にとって、この高騰は利益に大きな影響を与える経営課題となっています。
さらに、2026年4月から始まる日本版排出量取引制度「GX-ETS」や、2027年3月期から大企業に義務化されるGHG排出量開示の動きにより、取引先の中小企業にもサプライチェーン全体での排出量把握が求められるようになりました。これにより、企業は「コスト削減」と「脱炭素対応」の両方を同時に進める必要に迫られています。
エコウル株式会社は、このような状況に対応するため、エネルギー使用量の「取得・可視化・分析・制御・削減」をAIが一貫して支援する「Ecoulu GX」を提供しています。このサービスは、専門人材やシステムがない企業でも手軽に導入でき、エネルギーコストとGHG排出量の両方を削減できる点が特徴です。
北海道の建設業が抱える課題
クロスティホールディングスは、大企業の温室効果ガス排出量開示義務化の流れを受け、主要取引先である大手ハウスメーカーからのサプライチェーン全体の排出量開示要請に直面していました。
一方で、北海道の建設業ならではの課題も存在しました。冬場の厳しい寒さによる暖房需要の増加や、広範囲な移動に伴う車両燃料の使用など、排出構造が複雑で全体像の把握が難しい状況でした。また、社内には専門人材やデータを一元管理する仕組みが不足していました。エネルギー価格の高騰は、特に移動が多い建設業にとって深刻で、車両燃料費や拠点の光熱費が高止まりしていることが経営課題となっていました。こうした背景から、クロスティホールディングスは「Ecoulu GX」の導入を決定しました。
「Ecoulu GX」導入による具体的な成果
「Ecoulu GX」の導入により、クロスティホールディングスでは以下の成果が得られました。
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エネルギー使用量と排出量の可視化: 社内に分散していたエネルギーデータをエコウル株式会社が一貫して収集・整理し、中核企業エコテックの全拠点(札幌・苫小牧・仙台・埼玉)における2024年度のエネルギー使用量とScope1-2合計排出量447.77 t-CO2を算定しました。これにより、排出量の約8割がScope1(燃料使用による直接排出)であることが明らかになり、建設業や寒冷地特有の排出構造を特定できました。
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冬季の電力使用量の数値化: 月別データの分析から、札幌本社の冬季(12月〜3月)の電力使用量が夏場の約3倍に達することが判明しました。これにより、感覚的に理解していた冬の光熱費が具体的な数値で示され、断熱改修や暖房設備の電化といった具体的な対策の優先順位付けが可能になりました。
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2040年カーボンニュートラルへのロードマップ策定: 分析結果に基づき、2030年までにScope2(電気由来)の排出量ゼロ、2040年にカーボンニュートラルを達成するためのロードマップが策定されました。この計画では、省エネ運用、再生可能エネルギー電力への切り替え、設備の電化、車両のEV化などを段階的に進める方針です。
クロスティホールディングスは、今後この成功モデルをグループ全体に展開していく予定です。
今後の取り組みと展望:2040年カーボンニュートラルへのロードマップ
クロスティホールディングスとエコウル株式会社は、策定したロードマップに基づき、以下の3段階でエネルギー使用量の削減と脱炭素化を進めていきます。

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グループ全体への展開と「運用の最適化」(〜2027年度)
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まず、中核企業エコテックでの成功事例をクロスティホールディングスグループ全体に広げます。
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「Ecoulu GX」のAI解析により、各拠点のエネルギー使用パターンをリアルタイムで最適化し、設備投資をせずに数パーセントから10パーセントのエネルギー削減を目指します。
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2030年「Scope2ゼロ」の達成(〜2030年度)
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電力由来の排出量をゼロにするため、ハード面とソフト面の両方から取り組みを強化します。
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自社施設への太陽光パネル設置や、再生可能エネルギー電力プランへの切り替えを行い、Scope2の排出を実質ゼロにします。
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2040年「カーボンニュートラル」の実現(〜2040年度)
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最も難しいとされるScope1(燃料由来)の削減に向けて、技術革新に合わせた投資を行います。
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設備の電化に加え、車両のEV(電気自動車)・FCV(燃料電池車)化を計画的に進め、ガソリンや軽油などの燃料由来の排出量を大幅に削減します。
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削減努力を尽くした後に残る排出量については、エコウル株式会社が提供する「Ecoulu CC」などを通じた高品質なカーボンクレジットによるオフセットを検討し、2040年のネットゼロ達成を目指します。
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エコウル株式会社は、この取り組みを通じて、エネルギー価格高騰と脱炭素対応という二重の課題を抱える企業に対し、「Ecoulu GX」の提供を積極的に拡大していく方針です。エネルギー使用量の取得・可視化・分析・制御・削減を通じて、利益改善と脱炭素経営を同時に実現できる仕組みを、様々な業種や地域に広めていくことを目指しています。
北海道新聞での掲載
この取り組みは、2026年3月に北海道新聞に2度にわたり紹介されました。
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北海道新聞デジタル版(2026年3月6日):「大企業の温室効果ガス排出量、開示義務化へ 取引ある中小も対応必要 先手打つ道内建設業者も」という見出しで、開示義務化への対応が求められる中で、北海道内の建設業者が先手を打つ事例として取り上げられました。
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北海道新聞紙面(2026年3月17日):「温室ガス排出量 中小も見える化 大企業、来春から開示義務化 札幌の建設業者は自主公表」として、GHG排出量を自主的に公表する北海道内の建設業者の先進事例として、紙面でも大きく紹介されました。
関係者のコメント
株式会社クロスティホールディングス 代表取締役 林 秀樹 氏

林氏は、「グループの中核企業であるエコテックを対象にGHG排出量を可視化し、2040年カーボンニュートラルを目指す明確な計画を策定しました。エコテックの主要取引先である大手ハウスメーカーでは、2027年から排出量などの開示義務化が始まる見込みであり、私たち取引企業にとっても早期の対応が欠かせません。今回、エコウル株式会社と連携することを決めたのは、スタートアップながらGX分野の先駆者として確かな実績があり、その知見に期待したためです。北海道の建設業は地域特性から排出量の改善余地が大きく、今回の取り組みはグループの競争力強化にもつながると考えています。これを機に、グループ全体でGXを推進し、地域社会にとって持続可能な建設業のモデルを示していきたいと考えています。」と述べています。
エコウル株式会社 代表取締役社長 江森 靖紘

江森氏は、「北海道の建設業は、排出構造が特徴的で改善の余地が大きい分野です。クロスティホールディングス様との取り組みでは、データに基づいて実効性の高い脱炭素ロードマップを策定することができました。今回の取り組みが北海道新聞にも取り上げていただいたことで、北海道内や全国の中小企業にもGXへの取り組みの必要性と実現可能性が広く伝われば幸いです。今後も、地域企業が無理なく競争力を確保しながらGXに取り組める仕組みづくりを進め、エコで潤う社会をともに創っていきたいと考えています。」と述べています。
AI×省エネサービス「Ecoulu GX」について
「Ecoulu GX」は、エコウル株式会社が中堅・中小企業向けに提供するAIを活用した省エネサービスです。従来の省エネにAIの力を加え、エネルギー使用量の可視化・分析・制御を通じてエネルギーコストを削減します。これにより、利益改善と脱炭素経営の両立を、専門人材がいない企業でも手間をかけずに実現できます。
主なサービス内容は以下の通りです。
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エネルギー使用量データ(電気・ガス・燃料など)の収集、取得、分析、制御
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拠点別・用途別のエネルギー使用量の可視化
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排出構造・コスト構造の分析と削減できる可能性の特定
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地域や業種の特徴を踏まえた削減計画の立案と実行
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脱炭素ロードマップ・省エネ計画の策定
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取り組みの継続的なサポート
エコウル株式会社について
エコウル株式会社は、「イノベーションにより、エコで潤う社会を実現する」ことを目指す気候AIスタートアップです。以下の3つのサービスを展開しています。
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AI×省エネサービス「Ecoulu GX」:中堅・中小企業のエネルギー使用量を可視化・分析・制御し、エネルギーコストを削減することで、利益改善と脱炭素経営の両立を支援します。
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カーボンクレジット創出&販売サービス「Ecoulu CC」:低コストで高品質なカーボンクレジットを創出・販売し、クレジットから得られた収益を業界最高水準の還元率で還元します。
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デジタルMRVシステム「Ecoulu DMRV」:独自開発のAIエージェントにより、温室効果ガスの吸収・削減プロジェクトにおけるMRV(測定、報告、検証)プロセスを自動化し、低コストで高品質なクレジット創出を実現します。
会社概要
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会社名:エコウル株式会社(Ecoulu, Inc.)
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設立:2024年12月9日
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代表者:代表取締役社長 江森 靖紘
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所在地:東京都目黒区目黒2丁目11-3 印刷工場1階
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事業内容:
- AI×省エネサービス「Ecoulu GX」
- カーボンクレジット創出&販売サービス「Ecoulu CC」
- デジタルMRVシステム「Ecoulu DMRV」
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参画団体:みどり脱炭素海外展開コンソーシアム(農林水産省)、Green Value Chain(環境省)他
本件に関するお問い合わせは、エコウル株式会社 広報担当(Email: info@ecoulu.com、https://www.ecoulu.com/ja#contact)まで。


