New Innovationsがファースト・オートメーションをグループ会社化、製造業のデジタル化を加速

New Innovationsがファースト・オートメーションをグループ会社化

株式会社New Innovationsは、製造業向けの生成AIソリューションを手がける株式会社ファースト・オートメーションの全株式を取得し、2025年12月24日付でグループ会社化しました。

New Innovationsは「人類を前に進め、人々を幸せにする」という理念のもと、AI・ロボティクス技術を使い、OMO(オンラインとオフラインの融合)事業や、製造業の知識を次世代へつなぐAI図面管理システム「図面バンク」を展開しています。今回のグループ化は、両社の経営を一つにすることで図面バンク事業を大きく発展させ、製造業の課題である労働力不足や技術継承の解決を早めることを目的としています。

製造業の課題解決とDXの加速

New Innovationsは、日本の社会が抱える労働人口の減少という問題に対し、テクノロジーを使って産業の仕組みを変えることを目指しています。特に製造業では、熟練した技術者が長年培ってきた技術や図面作成のノウハウをどう伝えるか、また、特定の担当者に頼りがちな見積もりや調達の仕事をデジタル化することが急務となっています。

New Innovationsが提供する「図面バンク」は、AIを使って図面を解析し管理することで、これらの課題に取り組んできました。この取り組みをさらに進め、現場のより深く複雑なニーズに応えるため、製造業に特化した生成AIで高い技術力を持つファースト・オートメーションをグループに迎えました。

ファースト・オートメーションの製造業特化型生成AI「SPESILL(スペシル)」は、仕様書や技術文書の自動作成、そしてRAG(検索拡張生成)技術を使った社内知識の活用において、多くの製造現場で支持されています。今回のグループ化により、「図面バンク」に集められた図面の情報と、「SPESILL」が持つ高度なドキュメント解析・生成技術が一つになります。

これにより、過去の図面や技術データをAIが解析し、見積書・仕様書・製造プロセスを自動で作り出す仕組みを構築します。「図面バンク」は、単なる資産管理ツールから、設計・調達・製造を一つにつなぐ総合的な「製造業DXプラットフォーム」へと進化していく予定です。

株式会社ファースト・オートメーションについて

会社名:株式会社ファースト・オートメーション
代表取締役:代表取締役兼CEO 伊藤雅也
所在地:愛知県名古屋市西区那古野2-14-1なごのキャンパス
事業内容:生成AI関連事業、製造業DX支援メディアの運営
URL:https://first-automation.jp/

New Innovations 代表取締役 Co-CEO 兼 CTO 中尾 渓人氏のコメント

New Innovationsの代表取締役 Co-CEO 兼 CTOである中尾 渓人氏は、ファースト・オートメーションをグループに迎えられたことを大変喜んでいます。

日本の産業を支える製造業において、その基盤となる「技術」と「図面」を次の世代に伝えることは、New Innovationsの使命の一つです。ファースト・オートメーションが培ってきた深い業界知識と、New Innovationsが得意とするAI・ソフトウェア技術を組み合わせることで、現場に寄り添った「進化」をもたらし、日本のものづくりを力強く支え、前に進めることができると確信しているとコメントしています。

今回のグループ化は、単に事業の規模を大きくするだけでなく、両社が思い描く未来を一つにすることです。お互いの強みを掛け合わせることで図面バンク事業を大きく成長させ、サプライチェーン全体の効率化、ひいては日本の産業競争力向上に貢献していくとのことです。

クラウド図面管理システム「図面バンク」

「図面バンク」は、New Innovationsの取引先である製造業の声をもとに作られた、製造業向けのクラウド図面管理システムです。

製造業では、見積もり作成や部品の加工の際に「似た過去の図面を探して参照する」というニーズが高い一方で、事業者は膨大な書類の管理に課題を抱えています。「図面バンク」は、図面と関連書類(見積書、各種技術文書、CAD・CAMファイルなど)をクラウド上でまとめて保存・管理できます。AIを活用することで、何千、何万枚もの過去の図面から似た形状をすぐに探し出すことが可能です。

これにより、特定の担当者に頼ることなく、必要な情報や過去のデータにアクセスできるようになり、業務の効率化が期待できます。New Innovations調べでは、図面を探す手間と人件費を4割削減できるとされています。

ソフトウェアをインストールする必要はなく、パソコンやタブレットのブラウザから簡単に利用できます。月額4.8万円(税別)から提供されています。

図面バンクの画面

サービスサイト:https://zumen-bank.com/
サービス紹介動画:https://www.youtube.com/watch?v=rfimkNsST2I

製造業向け業務自動化ソリューション「SPESILL(スペシル)」

「SPESILL」は、AIを使って製造業のデスクワークを効率化する業務自動化ソリューションです。製造業の現場には、図面以外にも仕様書や報告書など、デジタル化しにくい社内文書が多く存在し、それらの情報を活用するのに課題があります。「SPESILL」は、これらの文書に高度なAI技術を使うことで、膨大な資料からの情報検索や文書作成、知識検索といった作業を自動化できます。

これにより、情報の探索や資料作成にかかる時間を大きく減らし、製造業におけるデスクワークの生産性を向上させます。

サービスサイト:https://lp.spesill.jp/

株式会社New Innovationsについて

New Innovationsは、「人類を前に進め、人々を幸せにする」という理念のもと、OMO(オンラインとオフラインの融合)を主な事業としています。コンサルティングから開発、事業展開までを一貫してサポートし、AIやクラウド、オンライン制御といった主要技術を使い、省力化・自動化を軸にしたハードウェア製造とソフトウェア構築を行っています。

自社製品としては、スマートコーヒースタンド「root C」を運営しており、2024年にはかき氷の全自動調理ロボット「Kakigori Maker」、2025年にはハンバーガーの全自動調理ロボット「Burger Cooker」をリリースしています。また、製造業の知識を継承するAI図面管理「図面バンク」の開発・提供も行っています。ロボティクスを通じた価値創造により、あらゆる業界での生産性向上や事業構造の変化、顧客体験の向上を実現し、企業の収益増加と産業の発展に貢献しています。

代表取締役プロフィール

New Innovationsの代表取締役

代表取締役 Co-CEO 兼 CTO 中尾 渓人(Keito Nakao)

1999年、和歌山県生まれ。14歳で『RoboCup Junior』世界大会に入賞。15歳から始めたシステム開発事業で取引先が300社を超えたことをきっかけに、高校在学中の2018年に株式会社New Innovationsを設立。「Forbes 30 Under 30 Asia 2023」にも選ばれています。

代表取締役 Co-CEO 山田 奨(Tsutomu Yamada)

2社を創業した後、ソフトバンクグループ傘下のAI・DeepTech特化ファンドDEEPCOREで、AI・Robotics・IoT分野のスタートアップ支援に携わりました。New Innovationsでは、取締役 COO、取締役 COO 兼 CFOを経て、現在の代表取締役 Co-CEOを務めています。

会社概要

会社名:株式会社New Innovations
代表取締役:中尾 渓人、山田 奨
資本金:28億400万円(準備金含む)
設立:2018年1月
事業内容:OMOソリューションやスマートコーヒースタンド「root C」、製造業の知を継承するAI図面管理「図面バンク」の提供
本店:東京都江東区豊洲6-4-34 メブクス豊洲10F
URL:https://newinov.com/

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