H2Corporation、米大手VC NEAから資金調達 建設業界のデジタル化を加速
H2Corporationは、積算業務の自動化プラットフォーム「AI積算」を提供する企業です。この度、米国のNew Enterprise Associates(NEA)をはじめとするベンチャーキャピタルから、プレシリーズAエクステンションラウンドの資金調達を実施しました。

今回の資金調達は、運用資産総額280億ドル(約4兆円)を持つ世界的なベンチャーキャピタルであるNEAが主導し、既存の投資家であるSpiral Capital、JAFCO、MetaProp、One Capital、Boost Capitalも参加しています。
建設業界の課題とH2Corporationの解決策
建設業界は、世界経済の中で大きな産業の一つでありながら、デジタル化と自動化が遅れている分野です。これまでの「イノベーション」は、表計算ソフトの改良や使いにくい従来のソフトウェアの導入にとどまることが多かったとされています。
H2Corporationは、独自のAI技術を使い、単なる積算の自動化ツールにとどまらず、企業にとって大切な機能が統合されたAIネイティブなシステム「AISekisan Platform (AISP)」を提供しています。AISPは、建設業の積算・受発注業務の基盤となるシステムです。顧客はAISPを使うことで、多くの拾い出し・積算業務を、従来のシステムよりも速く、そして費用を抑えて行うことができます。
H2Corporationは過去1年間で急成長(前年比500%拡大)しており、その技術は大手建材メーカーや商社、ゼネコン、サブコンにとっての業界標準になりつつあります。
グローバル展開と今後の展望
H2Corporationは、創業当初から日本国内だけでなく、世界の建設業界を見据えて事業を展開してきました。今回の資金調達により、グローバル展開をさらに加速させる計画です。
H2Corporationの代表取締役CEOである川嶋啓嗣氏は、同社が解決しようとしている労働力不足や業務の非効率性、従来のシステムの制約といった問題は、日本だけでなく世界共通の課題であると述べています。NEAからの新たな支援を得て、世界の建設産業の基盤となることを目指しています。
NEAのパートナーであるAndrew Schoen氏も、H2Corporationの独自のAIモデルが99%の精度と10倍の効率向上を実現していることを評価し、同社の技術が建設業界の近代化に不可欠であると考えています。また、日本での急速な成長と米国への展開の道筋から、H2Corporationが世界的な標準となる可能性を期待しています。
調達した資金は、主に以下の目的で使われます。
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グローバル展開の加速: 米国でのエンジニアリングや顧客サポート体制を強化し、米国建設市場へのプラットフォーム提供を強化します。
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製品の優位性の確立: 独自のAIモデルとアルゴリズムの有効性をさらに高めるため、研究開発に力を入れます。また、AISPの機能やモジュールを広げ、世界で最も信頼されるプラットフォームとしての地位を確立します。
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最高の人材採用: 難しい技術課題に挑戦したいAIエンジニア、ソフトウェアエンジニア、プロダクトマネージャー、そしてグローバル市場をリードする人材を積極的に採用します。
H2Corporationは、「建設業界の業務効率を10倍にする技術を提供する」という目標のもと、2020年に設立されました。現在、100名のエンジニアと技術者からなるグローバルチームとして、日本と世界の建設業のための次世代型プラットフォームの構築に取り組んでいます。
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H2Corporation 公式サイト
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NEAからの投資発表
H2Corporationでは、今後の成長を共に作り上げていくメンバーを積極的に募集しています。エンジニアやプロダクトマネージャーだけでなく、営業、カスタマーサクセス、人事などの職種も随時募集しています。
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