AIの利用とITガバナンスに関する新しいJIS規格が制定

AIの活用とITガバナンスを評価する新しいJIS規格が誕生

日本規格協会は、2026年2月20日、AI(人工知能)の利用とITガバナンスに関する3つの新しい日本産業規格(JIS)を発表しました。これらの規格は、組織がITやAIを適切に使いこなし、会社をより良く運営するための指針となります。

JIS Q 38500:2026

ITとAIが組織経営に与える影響

今、IT(情報技術)は会社のあらゆる場所に広がり、デジタル変革(DX)や仕事のやり方を変えるための土台となっています。特に、生成AIのようなAI技術がどんどん使われるようになっていますが、これらの技術はとても賢く、自分で判断する力もあるため、会社のトップがきちんと指導し、評価し、見守ることが大切です。

AIを使う上では、倫理的な問題や差別につながらないように、十分な配慮も必要になります。

このような状況を踏まえ、2015年に作られたJIS Q 38500のITガバナンスの基本原則が11年ぶりに新しくなりました。これに合わせて、AIを導入する際の判断基準や、ITがどれだけ効果的に使われているかを客観的に評価する基準も新しく作られたのです。

発表された3つのJIS規格

今回発行された3つの規格は以下の通りです。

1. JIS Q 38500:2026(情報技術-組織のITガバナンス)

この規格は、ITを組織の価値創造に結びつけるための原則を11項目に増やし、更新しました。ITを単なる道具としてではなく、組織全体の運営の一部として、経営戦略と一体にして考える役割を定めています。

JIS Q 38500:2026

2. JIS Q 38503:2026(情報技術-ITガバナンス-ITガバナンスのアセスメント)

この規格は、自社のITガバナンスがどのような状態にあるかを、国際的に共通の視点でチェック・評価するための仕組みを新しく導入しました。これにより、今の課題をはっきりさせ、継続的に改善していくための土台ができます。

JIS Q 38503:2026

3. JIS Q 38507:2026(情報技術-ITガバナンス-AI(人工知能)の利活用が組織のガバナンスに与える影響)

この規格は、AIを使う際に、人間がどのように監視し、最終的に誰が責任を負うのかという体制を作ることを促します。これにより、組織としてAIの信頼性を確保できるようになります。

JIS Q 38507:2026

期待される効果

今回の規格が整備されたことで、ITやAIを使う上での責任の場所がはっきりし、会社全体で一貫した管理の仕組みを作ることが可能になります。また、国際的な規格と同じJISを使うことで、国内外の関係者に対して説明しやすくなり、会社の信頼性が高まることが期待されます。

さらに、客観的な評価基準を使ってITへの投資が今どうなっているかを把握することで、投資を確実な成果につなげ、継続的な仕事の改善を後押しします。

デジタルワークフローとコンプライアンス

ITとAIのガバナンス規格動向説明会のお知らせ

JIS Q 38503とJIS Q 38507の制定に合わせて、これらの規格を作った委員たちが講師となり、ITとAIガバナンスに関する説明会が開催されます。会社の経営者、IT部門の責任者、監査部門の方にとって、今後のAIを含むIT戦略や管理体制を見直すために役立つ情報が得られるでしょう。

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