KENCOPA、国内初の建設業務特化型AIエージェント「Kencopa工程AIエージェント」β版を提供開始

KENCOPAが建設業務特化型AIエージェント「Kencopa工程AIエージェント」β版提供開始

株式会社KENCOPAは、建設業務に特化した国内初のAIエージェント「Kencopa工程AIエージェント」のβ版を、2025年12月1日よりゼネコン向けに提供開始しました。この新しいサービスは、設計図書をAIが読み込むことで、通常数週間かかる工程表の作成時間を最短15分に短縮することを目指しています。

建設現場における工程管理の課題

建設現場では、工程管理に関していくつかの大きな課題があります。

1. 全体工程表の作成にかかる時間と労力

現場監督は、工事を受注してから最初の1ヶ月以内に全体工程表を作成する必要があります。特に大規模な工事では、この作業に数週間から1〜2ヶ月かかることもあり、工事が始まる前の大きな負担となっています。

2. 工程・歩掛データの蓄積不足

現在、工程表作成には専用ソフトやCAD、Excelなどが主に使われていますが、これらのツールでは工程や進捗、歩掛（作業にかかる時間や労力の目安）といったデータが蓄積されにくい状況です。人手不足や働き方改革が進む中で、適切な工期を計算したり、ベテランの技術や知識を次の世代に伝えるためにも、これらのデータを会社として蓄積することが急務となっています。

3. 営業・技術営業部・積算部の工程経験不足

工程表は、見積もり段階で発注者に提出する「概略工程表」としても必要です。しかし、人手不足の影響で、現場経験が少ない営業部や積算部が工程表を作成する機会が増えており、これも課題の一つです。

「Kencopa工程AIエージェント」の概要

「Kencopa工程AIエージェント」は、建設現場の省人化と自動化を目指し、工程表の作成や運用にかかる時間を短くするだけでなく、サービスを使う中で設計図書と工程データを自動で記録し、会社独自の知識データベースを作り上げます。これにより、人手不足の解消と技術継承を同時に実現します。

利用方法は簡単で、設計図書（図面、仕様書、見積調書など）をアップロードするだけで、自社の歩掛を学習したAIが対話形式で工程表を生成します（特許申請中）。AIが作った工程表をたたき台として、アプリ上で編集し、決められた形式で出力することも可能です。

このサービスは、最先端のAI技術を持つ専門家と、現場経験が豊富なゼネコンの所長たちが協力し、何度も意見を交換しながら開発されました。

サービスサイトURL：https://kencopa.com/service-azuchi-3
お問い合わせ：https://kencopa.com/contact

主な機能

AIシミュレーション

これまで人の手では難しかった、複数の計画案でのAIシミュレーションを提供します。工期を優先するタイプ、歩掛を優先するタイプ、並行して作業を進めるタイプなど、様々な条件に基づいた工程表を作り出し、比較検討に役立てることができます。

類似工事AI検索

新しい工事計画を立てる際に、アップロードされた設計図書と独自の検索方法を使って、過去の似たような工事データを提案します。

AIアシスタント

実施工程の作成や運用において、個別の工事に合わせてAIが工程、品質、安全に関するアドバイスを行います。チャット形式で工程表を操作したり、細かく調整したりすることもでき、細かい作成・修正作業から解放されるでしょう。

その他にも、実施工程作成機能、自由な描画スタイル、任意の形式でのPDF出力機能、過去工事・歩掛の自動蓄積・分析機能、実績入力機能（出来高曲線、イナズマ線）などが含まれます。

導入による効果

「Kencopa工程AIエージェント」の導入により、以下のような効果が期待されます。

• 概略工程表や全体工程表の作成時間が大幅に短縮されます。

• 実施工程の作成や運用にかかる現場の負担が軽くなります。

• 自社の工程や歩掛データなど、会社独自の知識データベースが蓄積され、技術継承が進みます。

• 若手や中堅の社員の成長が加速するでしょう。

現在、一部のゼネコンでβ版の利用が進められています。先行導入や製品版の利用に興味がある企業は、以下の窓口から連絡が可能です。

お問い合わせ：https://kencopa.com/contact

株式会社KENCOPAについて

株式会社KENCOPAは、「Copilot for Construction」をミッションに掲げ、建設現場の省人化・自動化に挑む建設専門のAIスタートアップです。「Kencopa工程AIエージェント」や「Kencopa建設AIエージェント」を提供し、図面、仕様書、歩掛、施工データなど、これまで個人の経験に頼っていた現場の仕事をAIが理解し処理することで、工程作成、書類作成、知識検索までを自動化します。また、日々の利用を通じてデータが会社独自のデータとして自然に蓄積され、若手社員の育成や技術継承に貢献します。

自社製品の提供だけでなく、個別のニーズに合わせた共同研究・開発を行う「i-Con2.0共創」モデルも展開し、建設業界の未来に真剣に取り組んでいます。

会社情報：

• 代表者: 代表取締役CEO 安村 荘佑

• 本社所在地: 東京都渋谷区広尾1丁目11-2 BLOCKS 恵比寿

• 設立: 2024年3月

• 累計調達額: 2.1億円

• 事業内容: 「Kencopa工程AIエージェント」「Kencopa建設AIエージェント」の開発・提供、建設専門のDX・AIの共同研究、共同開発

• コーポレートサイト: https://kencopa.com/

受賞・採択実績：

• 大阪産業局主催関西スタートアップインキュベーションプログラム「起動」第3期

• 総務省主催研究開発支援プログラム「ICTスタートアップリーグ2025」

• トライアングルエヒメ2.0「全国共創拠点連携枠」

• Microsoft for Startups、Manus for Startups