建設業の安全書類作成をAIが支援!「AI-BPOサービス」で現場の負担を軽減

建設現場の書類業務をAIで効率化する「AI-BPOサービス」が開始

株式会社建設楽楽カンパニーは、2025年11月21日より、建設業の安全書類業務に特化したAI-BPOサービスの提供を開始しました。この新しいサービスは、建設現場で大きな負担となっている書類作成・確認・提出の業務を、AI事務員と人間の最終チェックを組み合わせて効率化するものです。

建設楽楽カンパニーのロゴ

建設業界が抱える書類業務の課題

日本の建設業界は巨大な市場規模を持つ一方で、多くの業務が紙やエクセルに頼っており、デジタル化が遅れている現状があります。さらに、高齢化と人口減少が進む中で、「人が足りない」「書類を扱える人材がいない」という問題が深刻化しています。

特に安全書類は、元請けごとの独自のフォーマットやシステム、現場ごとのルール、多重下請けの構造などが複雑に絡み合い、業務の標準化が難しい分野です。そのため、これまで多くのシステムが導入されてきましたが、現場での利用が難しかったり、実際の業務と合わなかったりして、根本的な解決には至らないケースが少なくありませんでした。

「標準化できない領域」にAI-BPOで挑む

建設楽楽カンパニーは、このような「標準化が難しい領域こそAIが最大の力を発揮する」と考えています。同社は、AIを前提としたシステムとAIによる業務の自動化、そして人間による精密な最終チェックを組み合わせた「業務委託型AI(AI-BPO)」という新しい方法でこの課題に挑戦します。

このAI-BPOサービスは、一般的なシステムや書類作成ツールとは異なり、現場側が新しいシステムを理解したり、運用方法を変えたりする必要がありません。これにより、現場の負担を限りなくゼロに近づける新しい業務モデルが実現されます。これは世界的にもAI活用の最適な方法として注目されており、同社はこのモデルを日本の建設業界で初めて導入します。

約3,000現場のデータから得られた知見

建設楽楽カンパニーは、これまでに約3,000現場分の安全書類関連データを業務委託の範囲で扱ってきました。この経験を通じて、建設業務特有のパターンや業務の流れ、指摘の傾向などについて深い知識を蓄積しています。これらのデータは、個人情報保護法に基づいて適切に管理され、AIの運用改善や業務プロセスの最適化に必要な範囲で匿名化・統計化された形で分析が行われています。

この知見により、安全書類の処理精度が向上するだけでなく、将来的には現場のリスク傾向の把握、技術者の最適な配置、事業者間のマッチング支援など、建設プロセス全体の改善につながる可能性を秘めていると考えられます。

今後の展望:協力会社のマッチングサービスへ

今回のAI-BPOサービスの提供開始は、同社のデータ知見とAI技術を活用した事業展開の第一歩です。今後は安全書類だけでなく、労務管理や原価管理といった周辺業務の効率化にも取り組み、さらには建設事業者同士をつなぐマッチングプラットフォームの構築も目指していくとしています。

建設テック分野は、2026年以降に市場が本格的に成長し、企業や自治体でデジタル変革(DX)が急速に進むと予想されています。建設楽楽カンパニーは、現場で生まれた課題とAI技術を組み合わせ、「現場目線」にこだわった課題解決を進めることで、建設産業全体の生産性向上と持続可能な発展に貢献していく方針です。

株式会社建設楽楽カンパニーについて

株式会社建設楽楽カンパニー(旧:株式会社フラクトライト)は、「建設を楽にする。夢のような働き方を。」をミッションに掲げ、建設業界で働く人々が感じるストレスや非効率を現場目線で解決するスタートアップ企業です。

2023年4月の創業以来、日本の人材不足解消を目指し、生成AIを活用したサービス開発に取り組んできました。建設業の下請け業者の声がきっかけとなり、建設業向けサービス開発に着手。東京都千代田区のアクセラレータプログラムに採択され、約1年間の準備期間を経て今回のサービス提供開始に至りました。

  • 会社名:株式会社建設楽楽カンパニー(旧:株式会社フラクトライト)

  • 所在地:東京都千代田区神田須田町1丁目7番8号 VORT秋葉原IV2階

  • 代表者:中川 優志

  • 事業内容:生成AIを利用した新サービスの開発

  • 創業:2023年4月28日

  • お問い合わせ:pr@kensetsu-rakuraku.co.jp

  • URL:https://kensetsu-rakuraku.co.jp/

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