日立、Oracle基幹システム向けクラウド移行支援サービスを強化 – AI活用に適したマルチクラウド環境へ
日立、Oracle基幹システムのクラウド移行を支援する新サービスを提供開始
株式会社日立製作所(以下、日立)は、Oracle Databaseを利用する基幹システムのクラウド移行を支援する「クラウド移行支援サービス for Oracle Database」を強化し、2026年4月1日より提供を開始します。このサービスでは、新たにOracle Database@AWSへの対応が加わり、AI活用に適した安全なマルチクラウド環境への移行を支援することで、コスト削減や移行期間の短縮を実現します。これは、AIネイティブな基幹システムへ刷新する「モダナイゼーション powered by Lumada」を強化する取り組みの一環です。
基幹システムをクラウドへ移行した一例では、移行前後の利用コストを30%削減し、データベースシステムの先行検討と移行期間を合わせて2ヶ月短縮できたことが確認されています。
サービス提供の背景
近年、デジタル技術やAIの進化により企業間の競争が激化しています。企業は、AI活用に最適なシステムへの変革や運用コストの最適化を通じて、持続的な成長を目指しています。しかし、長年オンプレミスで運用されてきた基幹データベースシステムでは、クラウド移行やAI活用を進める際に、セキュリティ、安定稼働、コストといった課題が障壁となることがありました。
新サービスの概要
日立は、ミッションクリティカルな領域で培ってきた豊富なシステム構築・運用実績と、日本オラクル株式会社(以下、オラクル)およびアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(以下、AWS)との共同検証で確立した設計・運用の知見を活かし、本サービスを提供します。
これにより、企業は基幹業務への影響を最小限に抑えながら、マルチクラウド環境への移行と継続的なコスト最適化を実現し、基幹データを安全にAI活用できるようになります。例えば、金融業界における不正取引の検知・対処や、製造・流通業における需要予測に基づく在庫適正化など、即時性と信頼性が求められる業務において、基幹データをAIでリアルタイムに活用することで、企業の競争力強化や業務の高度化が期待されます。

「クラウド移行支援サービス for Oracle Database」の新サービス詳細
本サービスは、基幹データベースが持つ重要な業務データの信頼性・安全性を確保しつつ、クラウドへの迅速な移行、継続的なコスト最適化、そしてAIによるリアルタイムデータ活用を可能にします。

(1)迅速・安全なクラウド移行を支えるベストプラクティス
日立は、ミッションクリティカルな基幹業務の要件を満たしながら、Oracleシステムを確実にクラウドへ移行するための設計・構築・移行・運用に関するベストプラクティスを確立しています。基幹データベースのクラウド移行プロジェクトの一例では、このベストプラクティスを反映した設計書テンプレートを活用することで、先行検討と移行期間を2ヶ月短縮できる効果が確認されています。今回、オラクルおよびAWSとの共同検証で得られた最新の知見をもとに、Oracle Database@AWSへの対応が追加され、AWS環境においても迅速かつ安全な基幹システムのクラウド移行が実現します。
(2)クラウドの利点を最大化し、コスト最適化とレジリエンス向上を実現
基幹システムをマルチクラウド上で安定運用するには、業務要件とクラウドの特性を見極めた運用設計と、高度な技術力が求められます。本サービスでは、性能要件やリソース利用状況を継続的に分析し、不要なリソース削減の自動化などにより、移行前後で30%のシステム利用コスト削減に加え、継続的な最適化(FinOps)と運用改善を実現します。日立のエンジニアが顧客の運用チームに寄り添い、支援を行います。また、ランサムウェア対策を想定したバックアップ運用や、セキュリティパッチ適用時の影響予測などを自動化することで、システムの安定運用を支援し、レジリエンスを高めます。
(3)安全かつリアルタイムなAI分析環境の提供と業務適用の促進
基幹データをAIに活用するには、リアルタイム性を確保しつつ、基幹システムの処理性能やセキュリティを損なわない高度な設計と運用が必要です。本サービスでは、基幹システム向けとAI活用向けのデータベースサービスを分離した構成を採用し、基幹データを常に同期することで、最新データを用いた安全かつ低コストなAI分析環境を提供します。さらに、日立が培ってきた業種・業界ごとの知識をもとに、データの意味やつながりを整理するデータマネジメントにより、AIが基幹データを正しく解釈できるようデータ品質を維持することで、精度の高いAIの分析結果を業務に適用できるようになります。
パートナー企業からのコメント
日本オラクル株式会社の竹爪 慎治 専務執行役員は、日立製作所の新サービス提供を歓迎し、Oracle AI Databaseをハブとして、AWS上のデータとOracle Database上の基幹データを連携させ、データ移動を最小化しながらセキュアにAIでリアルタイム活用できるようになることに期待を寄せています。これにより、業務プロセスへのAI組み込みが加速し、金融における申請受付や製造における設備保全、公共における問い合わせ対応など、多岐にわたる分野での生産性向上に貢献するだろうと述べています。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社の巨勢 泰宏 常務執行役員は、日立製作所によるOracle Database@AWSの移行支援サービス発表を心より歓迎しています。このサービスは、日立製作所、日本オラクル、AWSの3社が緊密に連携し、ミッションクリティカルな要件を想定した共同検証を経て実現したものであり、Oracle Database@AWSが高い性能・信頼性・セキュリティ要件を満たすことを確認しています。AWSは、日立製作所の経験と技術力と組み合わせることで、基幹データのリアルタイムなAI活用が実現できると確信しており、引き続き協業を深化させていく方針です。
提供開始時期と価格
「クラウド移行支援サービス for Oracle Database」の新サービスは、以下の通り提供されます。
| 目的 | サービスメニュー | 価格(税別) | 提供開始時期 |
|---|---|---|---|
| 検討 | ・クラウド移行アセスメント ・SQL移行影響診断 | 個別見積 | Oracle Database@AWSについては2026年4月1日 |
| 設計・構築・移行 | ・クラウド環境設計・構築・テスト ・データ移行 | 個別見積 | Oracle Database@AWSについては2026年4月1日 |
| 運用改善・ レジリエンス向上 | ・問題解決支援 ・クラウドコスト最適化 ・運用自動化 ・セキュリティ対策 | 個別見積 | 2026年4月1日 |
| AI・データ活用 | ・AI・データ活用支援 | 個別見積 | 2026年4月1日 |


