NEC、大日本土木にSaaS型ERP「建設クラウド」を導入し全社の業務標準化を実現
NECは、建設業向けSaaS型ERP「建設クラウド」を大日本土木株式会社(以下、大日本土木)に導入しました。この導入により、50年間稼働していたメインフレームが刷新され、基幹業務がクラウド化されました。
大日本土木は、従来のカスタマイズを前提としたシステム運用から脱却し、業務をサービス標準に合わせる「Fit to Standard」という考え方を採用。全社的な業務フローの見直しを行い、共通の標準業務フローの適用を実現しました。その結果、2026年1月には決算処理時間が導入前と比較して約50%短縮されるなどの効果が得られ、業務標準化が大きく進展しました。

導入に至る背景
大日本土木は1924年創業で100周年を迎える企業です。基幹システムは50年間運用されてきたメインフレームであり、長年の部分的な改修により仕様が複雑化していました。このため、システム改修には多大なコストと時間がかかり、将来の環境変化や法改正への対応が難しい状況でした。
また、全国の支店ごとに業務フローが異なっていたため、社員が異動するたびに業務を覚え直す必要がありました。紙の書類を介した二重入力による非効率も大きな課題でした。さらに、原価や会計の実績は月ごとにしか把握できず、タイムリーな経営判断が難しいという側面もありました。これらの課題を解決するため、大日本土木は「建設クラウド」の導入を決定しました。
「建設クラウド」とは
導入された「建設クラウド」は、工事の原価管理と財務会計の領域に特化した建設業向けのSaaS型ERPです。
導入による主な成果
「建設クラウド」の導入により、大日本土木では主に以下の成果が得られました。
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ノンカスタマイズ導入による環境変化への適応力強化
システムの基盤更新や法改正への対応がサービス提供側で行われるため、運用にかかる手間が減り、将来の環境変化に対する適応力と柔軟性が高まりました。 -
業務標準化による人員配置の柔軟性向上
建設業の他4社と共同で開発された標準業務プロセスを適用することで、50年にわたる組織や人員の変化によって生じていた業務のばらつきがなくなり、業務が標準化されました。これにより、人員配置の柔軟性も向上しました。 -
収益管理精度の向上と決算処理時間の50%短縮
業務フローの見直しとデータのリアルタイム管理により、収益管理の精度が高まり、決算処理時間は導入前と比較して約50%短縮されました。
NECの支援と今後の展望
今回の「建設クラウド」導入では、業務をサービス標準に合わせることで、カスタマイズせずに導入できた点が高く評価されています。一般的に標準仕様への適合が難しいと考えられていた同社独自の会計手法についても、NECが業務を深く理解した上で検討を重ね、導入完了まで一貫して支援したことが、大日本土木の安心感と高い満足度につながりました。
今後については、「建設クラウド」のユーザー企業が事例共有や意見交換を行うユーザー会への参加にも大きな期待が寄せられています。運用上の課題や法改正への対応などの悩みが生まれた際、同じ建設業界のユーザー同士で相談できる場があることは、長期的なシステム活用において心強い支えになるでしょう。
NECは今後も、このような取り組みを通じて、建設業界における「建設クラウド」の継続的な活用と価値創出を支援し、DXのさらなる加速に貢献していく方針です。


