中央開発、斜面崩壊感知センサ「感太郎」を「感太郎F-Alert」としてリニューアル
中央開発、斜面崩壊感知センサ「感太郎」を「感太郎F-Alert」としてリニューアル

中央開発株式会社は、独自技術である斜面崩壊感知センサ「感太郎」をリニューアルし、新製品「感太郎F-Alert」として2026年1月に発表しました。
土砂災害の現状と防災・減災の必要性
近年、地球温暖化による異常気象の影響で、日本では局地的な大雨や線状降水帯の発生が増えています。これに伴い、土砂災害の発生頻度や規模も増加傾向にあります。このような状況を受け、国は防災・減災、国土強靭化の取り組みを加速させており、国民の生命や財産を守るための対策がより一層求められています。
斜面防災モニタリング技術の普及
土砂災害を予測するためには、「いつ」「どこで」「どの範囲で」発生するかを知ることが重要です。「どこで」と「どの範囲で」はハザードマップで予測可能ですが、「いつ」については、土砂災害警戒情報に基づく避難指示が現状の主な対応です。
しかし近年では、土砂災害の「予兆」を直接的に捉える計測機器を活用した遠隔自動モニタリング技術が普及し始めています。これは、目視では分からない地盤の動きをデータとして取得し、評価することで、より精度の高い予測を可能にするものです。中央開発株式会社が開発した「感太郎」は、IoT技術を使って必要な情報を速やかに関係者へ知らせ、防災・減災を実現することを目指しています。
「感太郎F-Alert」の誕生
中央開発株式会社は、2009年から斜面崩壊感知技術の開発を進めており、16年以上にわたる研究開発と世界各国での崩壊事例の分析に基づき、従来の「感太郎」の性能やコストを見直しました。その結果、新製品「感太郎F-Alert」が誕生しました。

「F-Alert」という名前には、将来(Future)に向けて土砂災害に関する警報(Alert)を関係者へ瞬時に伝えたいという思いが込められています。
斜面崩壊感知センサ「感太郎F-Alert」とは
「感太郎F-Alert」は、センサで表層地盤の傾斜角度を2軸方向で常に自動計測し、その変化から斜面の変動状況を判断して崩壊の予兆を捉える計測機器です。地表面の変状(亀裂や段差など)に左右されず、どこにでも設置できる高い自由度が大きな特徴です。あらかじめ設定した基準値を超えると、警報メールが自動で配信され、希望に応じてスマートフォンアプリでの通知にも対応しています。

リニューアルポイント
「感太郎F-Alert」は、以下の点で従来の製品から進化しました。
- コンパクトな機器構成: センサ部、ロガー部、通信部を一体化しました。
- 高精度なセンサ: 分解能0.001°、計測精度±0.002°を実現しています。
- 雨量計と接続: オプションで雨量計や土壌水分計を常設できるようになりました。
- 多様な通信キャリア: 国内主要キャリア(docomo、au、Softbank)から選択可能です。
- 安価なセンサ: 一定数量以内の利用であれば、従来型よりも低価格で提供されます。
- 常時計測・監視: 10分間隔で常に計測し、その都度データを伝送します。
- 簡単な機器操作: 複雑なボタン操作をなくし、コネクタ接続のみで計測を開始できます。
- 短時間での設置: 打ち込み棒を使い、1箇所あたり約1時間で設置可能です。
- 省電力化の実現: ソーラーパネルにより電池交換が不要(日照条件によります)。
- 現地即時警報が可能: オプションで回転灯やサイレンによる即時警報機能があります。

計測精度の向上
「感太郎F-Alert」は、従来型に比べて計測精度が大幅に向上しました。これにより、わずかな地盤の動きもより正確に捉えることが可能になります。


実績と今後の展望
「感太郎」は、これまで国内外で1,700基の設置実績があり、自然斜面や法面の挙動をリアルタイムで把握するために活用されてきました。官公庁や民間企業だけでなく、大学や研究機関との共同研究でも利用されています。
近年では、地域住民が主体となる「住民参加型モニタリング」も展開されており、住民との意見交換を通じて地域に合った管理基準値を設定し、避難情報提供の一助となっています。これは、住民の防災意識と地域防災力の向上に貢献しています。
今後は、日本国内だけでなく海外諸国への展開も積極的に進め、日本で培われた防災技術や知識を世界に広げていくことを目指しています。
中央開発株式会社について

中央開発株式会社は、1946年に日本初の地盤コンサルティングカンパニーとして創業しました。以来、地質調査業界のパイオニアとして、国内外のインフラ整備プロジェクトに携わりながら、土木設計、情報解析、IoT機器を用いた防災コンサルティングなど、事業領域を拡大しています。
近年は「地質DX」を推進し、点群データ活用やSfM処理技術、保有するボーリングデータを活用したAI分野の研究開発に取り組み、建設コンサルタント業界に新たな価値を創造しています。
詳しい情報は、中央開発株式会社のウェブサイトをご覧ください。
https://www.ckcnet.co.jp/
土と水ホールディングスグループについて

土と水ホールディングスグループは、「土と水」をテーマに、大地に残る仕事、人々の心に残る仕事、そして豊かな未来へつないでいく仕事に携わっています。自然の現場を重視し、実務経験に基づいた正確な調査と的確な判断、そして必要な技術開発を通じて社会に貢献しています。
【土と水ホールディングスグループ構成企業】
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中央開発グループ
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中央開発(株)
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(株)ホクスイ設計コンサル
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新和ボーリング工業(株)
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(株)地域環境研究所
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日本計測調査(株)
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成都東中防災減災環境技術有限公司
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日建商事グループ
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日建商事(株)
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西部ポンプ機工(株)
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ワインきのこ(株)
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