JR東日本など、板橋区で災害時ドローン物流の実証実験を開始

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JR東日本、FPV Robotics、コア、板橋区の4者が連携し、都市部における災害時を想定したドローン物流の実証実験を行います。この取り組みは、社会課題の解決を目指す「WaaS共創コンソーシアム」の一環として、板橋区の新河岸川を中心に設定されたドローン航路で、災害時の物資輸送ルートとしての活用可能性を検証するものです。

実証実験の背景と目的

近年、ドローンの活用範囲は広がりを見せ、物流インフラとしての期待も高まっています。しかし、都市部、特に人口が集中する地域での飛行実績はまだ多くありません。国土交通省は2024年3月に「ドローン物流における河川上空の活用円滑化に向けた基本的考え方」を公表しており、障害物が少ない河川・運河上空でのドローン物流は今後さらに増えると考えられています。

板橋区では、イノベーションを基点とした産業育成に力を入れ、ドローン産業の発展を推進しています。このような背景から、板橋区と区内企業の協力のもと、都市部で災害が起きた際のドローンによる物資輸送の活用可能性を確かめる実証実験が行われます。この実験は、板橋区を含む東京23区内の人口集中地区で、ドローン物流をスムーズに進めるための課題を見つけ、その有効性を確認することを目的としています。

実証実験の概要

実施詳細

    • 実施日: 2026年1月27日(火)

    • 【予備日】 2026年1月29日(木)、2026年2月3日(火)

    • 実施場所: 板橋区内の新河岸川沿い

    • 設定航路:

    • 板橋ドローンフィールド(MFLP・LOGIFRONT東京板橋内)から新河岸小学校へ、水や食料の運搬を想定した飛行を実施。
    • 東京薬品株式会社から医療法人社団 翠会 蓮根ひまわり苑へ、医薬品の運搬を想定した飛行を実施。

板橋区内のドローン航路図

使用機体と飛行条件

本実証実験では、FPV Robotics製の「FPV logistics B-05」というドローンに、コア製の「CLAS対応受信機」を搭載した機体が使用されます。このCLAS対応受信機は、日本の衛星測位システム「みちびき」が提供するセンチメートル級測位補強サービス「CLAS」に対応しており、高精度な位置情報に基づいてドローンを自動で飛行させます。

FPV Robotics製ドローン

CLAS対応受信機

飛行は、無人地帯の上空で目視外の自動飛行として行われます。機上カメラで歩行者などの有無を確認しますが、人がいる場所では補助者を配置し、安全確保のための立ち入り管理措置を講じた上で飛行します。

検証内容

以下の2つの観点から検証を行い、ドローン物流の社会での実用化に向けた課題を明確にします。

  • 技術検証: みちびきの「CLAS」対応受信機を搭載した機体が、設定されたルート通りに飛行し、精密な離着陸を実現できるかを確認します。
  • 運用検証: ドローンを使った新しい配送ルートが、災害時の物資輸送ルートとして活用できるかを確認します。

実証実験の体制

実証実験体制図

この実証実験は、JR東日本が「WaaS共創コンソーシアム」の運営と実証実験全体の統括・管理を担います。FPV Roboticsは、実証実験の計画策定、推進、ドローン飛行のノウハウを提供し、コアは高精度測位技術やドローン飛行・配送に関わるシステム構築のノウハウを提供します。板橋区は、実証フィールドの提供、飛行エリアの調整、住民への理解促進に協力します。

また、医療法人社団 翠会 蓮根ひまわり苑、新河岸小学校、東京薬品株式会社、三井不動産株式会社、ブルーイノベーション株式会社(板橋ドローンフィールド運営元)が、実証フィールドの提供や支援物資の提供で協力しています。

WaaS共創コンソーシアムについては、以下のリンクから詳細を確認できます。
https://www.jreast.co.jp/jrewcc/

今後の展望

今回の実証実験で災害時におけるドローン物流の活用可能性が確認できた場合、都市部におけるドローン配送ルートのモデル形成を進めることで、生活インフラとしてのドローン物流の実用化を目指す方針です。

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