横浜市大倉山記念館、ドローンなどでデジタルアーカイブ化を開始

歴史的建造物である「横浜市大倉山記念館」のデジタルアーカイブ化が、2026年1月19日より始まります。公益財団法人大倉精神文化研究所と建物デジタル診断研究会が連携し、ドローンなどの最新技術を使い、建物の三次元モデルを作成します。
横浜市大倉山記念館とは
横浜市大倉山記念館は、実業家の大倉邦彦が、豊かな人材を育てるために1932年(昭和7年)に「大倉精神文化研究所」の本館として建てられました。今年で築94年を迎えるこの建物は、1991年(平成3年)に横浜市指定有形文化財に指定された歴史ある建造物です。
設計は、日本銀行の増改築なども手がけた長野宇平治氏によるものです。大倉邦彦氏の「東西文化の融合」という考えを取り入れたプレ・ヘレニック様式という特別なデザインが特徴で、その複雑な形状から、建物の維持管理は難しいとされています。
1981年(昭和56年)に横浜市へ寄贈された後、大規模な改修を経て、1984年(昭和59年)からは市民が利用できる施設として開館しています。
デジタルアーカイブ化の目的と方法
今回のデジタルアーカイブ化は、貴重な歴史的建造物である大倉山記念館の記録を長く残すこと、そして将来の維持管理に活用することを目的としています。
建物デジタル診断研究会は、この取り組みにおいて、次のような方法で三次元モデルを作成します。
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外周部:ドローンを使い、さまざまな高さや角度から撮影し、専用のソフトウェアで三次元モデルにします。
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館内:衝突防止機能が付いたドローンと360度スキャニングカメラを併用し、三次元モデルを作成します。
これらのデジタルデータは、建物の詳細な記録としてだけでなく、今後のメンテナンス計画にも役立てられる予定です。
関係者について
このデジタルアーカイブ化は、以下の団体や企業が協力して進めています。
公益財団法人大倉精神文化研究所
創設者である大倉邦彦氏の精神を受け継ぎ、地域文化の振興に貢献している団体です。11万冊以上の専門書を持つ附属図書館も運営しており、日本の文化振興と世界文化の発展を目指しています。
建物デジタル診断研究会
ドローンや点群システムといった技術を活用し、建物の診断や三次元デジタルモデルを使った新しい維持管理方法を研究しているグループです。一般社団法人横浜市建築士事務所協会の有志を中心に活動しています。研究会を構成する主な企業は以下の通りです。
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株式会社エー・エス・ディ(代表取締役:内山 岳彦氏)
建設・建築業界向けのクラウドサービスを提供し、現場の課題解決を支援するITソリューション企業です。
株式会社エー・エス・ディについて -
株式会社ジャスト(代表取締役:角田 賢明氏)
ドローンや3D計測、画像解析などのデジタル技術を使い、建築物や社会インフラの点検・調査を行っています。
株式会社ジャストについて -
合同会社INVAPL(代表:三嶋 滋憲氏)
建築・不動産分野で、設計から維持管理、リスク評価までを支援する技術系コンサルティング会社です。
合同会社INVAPLについて
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