建設業界に新たな働き方を提案:LIFEFUNDが年間休日120日へ、給与維持で時間単価4%向上

静岡県浜松市に本社を置く建設会社、株式会社LIFEFUNDが、2025年11月1日から全正社員の年間休日を110日から120日へ増やすことを発表しました。給与水準は変わらないため、実質的に時間あたりの賃金は約4%上がることになります。

厚生労働省の調査によると、建設業界の年間休日は平均で約108日です。LIFEFUNDの新しい年間休日120日は、これを12日も上回り、IT業界や金融業界と同じ水準となります。これは、人手不足が深刻な建設業界では珍しい決断と言えるでしょう。

ARRCHのロゴがあるモダンな建物の前で集合写真を撮るLIFEFUNDの社員たち

10年で売上13倍を支えた「人材投資」

LIFEFUNDは2015年に新築住宅事業を本格的に始めて以来、10年間で売上高を2億円から26.5億円へと約13倍に伸ばしました。注文住宅ブランド「ARRCH」や「PG HOUSE」を展開し、浜松市を中心に事業を広げています。

この大きな成長の背景には、会社独自の「人材投資」の考え方があります。LIFEFUNDでは、全社員にGoogleのAIツール「Gemini」の有料プランを提供し、業務の効率化を進めています。また、社員教育にも積極的に投資してきました。

さらに、白都代表は自社で培ったAI活用のノウハウを業界全体に広めるため、「ホリエモンAI学校 建築校」の運営や「建築AI経営研究会」の主宰も行っています。これは、LIFEFUNDだけでなく、建設業界全体のAIに関する知識を高めようとする取り組みです。

白都代表は、成長の理由について「AIやツールに投資しても、それを使う人が育たなければ意味がありません。反対に、人が成長すれば会社は自然と大きくなります。この10年間、私たちはこの考え方をひたすら続けてきました」と語っています。

建設業界が抱える「人材の課題」

今回の年間休日増加の決断の裏には、建設業界全体が抱える深刻な問題があります。

国土交通省の調査によると、建設業で働く人の4人に1人以上が60歳以上です。一方で、29歳以下の若い世代は全体の約1割にとどまっています。2024年4月からは、時間外労働の上限規制も始まり、「人手不足」と「働き方改革」という二つの課題に多くの企業が苦しんでいます。

「休みが少ない」「仕事がきつい」というイメージから、建設業は若い人たちに避けられがちで、他の業界からの転職者も集まりにくい状況です。この状況を変えなければ、業界の未来はないと多くの経営者が危機感を持っています。

施策の概要

項目 内容
適用開始 2025年11月1日
対象 正社員全員(48名)
年間休日 110日 → 120日(+10日)
給与 維持(実質的な時間単価 約4%向上)
業界比較 建設業平均(約108日)を12日上回る

白都代表が語る「今、休日を増やす理由」

ソファに座り腕を組みながら話すLIFEFUND代表の白都氏

白都代表は、給与を維持したまま休日を増やすことについて、「正直、不安な気持ちはあります。しかし、建設業界の経営者仲間と話すと、皆同じことを言います。『社員の休みを増やしたい、給料も上げたい。でも、本当に会社が回るのか不安で踏み出せない』と。その気持ちはよく分かります。だからこそ、誰かが先に挑戦して『大丈夫だった』と示すことで、業界全体が変わると思ったのです」と話しています。

採算性については、「休日が増えた分、社員一人ひとりの生産性を上げる必要があります。そのためにAIへの投資や教育を続けてきました。社員が成長すれば、働く時間が減っても仕事の成果は落ちません。むしろ上がると考えています。この10年で売上を13倍にできたのは、その積み重ねの結果です」と説明しています。

今後の目標については、「2036年には売上高150億円を目指しています。そのためには、優れた人材を確保することが欠かせません。『建設業でもこんな働き方ができるんだ』と思ってもらえる会社にしたいです。それが結果として、業界全体のイメージを変えることにつながれば良いと思っています」と語っています。

さらに、「生産性を上げて、その分を社員に還元する。休日を増やし、給料を上げ、教育に投資する。そうすることで、優秀な人が集まり、さらに生産性が上がる。この良い循環を回し続けることで、『建設業は休めない、稼げない』というこれまでのイメージを塗り替えたい。LIFEFUNDがその先頭を走り続けることで、業界全体を変えていきたいと強く思っています」と、業界変革への強い意志を示しました。

若手が活躍する組織の雰囲気

LIFEFUNDの特徴の一つは、年功序列にとらわれない人材の登用です。新卒入社2年目で新しい事業の立ち上げを任されたり、20代で課長になり10名のチームをまとめている社員もいるとのことです。

10年で13倍という速い成長の中で、新しい役職が次々と生まれており、大企業によくある「上の役職が空いていない」という状況とは無縁の環境です。

また、社員の男女比は1対1であり、建設業界では珍しく、女性が働きやすい職場づくりにも力を入れています。

社員インタビュー動画

LIFEFUNDで働く社員のインタビュー動画は、公式YouTubeチャンネルで公開されています。

LIFEFUND採用チャンネルのYouTubeページスクリーンショット

採用情報

LIFEFUNDでは現在、会社と共に成長できる人材を募集しています。建設業界での経験は問われません。

LIFEFUNDの採用サイトのイメージ画像

会社概要

LIFEFUNDのロゴ

項目 内容
会社名 株式会社LIFEFUND
代表者 代表取締役 白都卓磨
設立 2000年(2023年に現社名へ変更)
所在地 静岡県浜松市中央区鴨江三丁目70番23号
売上高 26.5億円(2025年)
社員数 72名
事業内容 注文住宅(ARRCH、PG HOUSE)、不動産、相続コンサルティング、AI教育事業
URL https://lifefund.co.jp/
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