三機工業が試運転調整支援ツールを開発、BIM連携で作業を効率化

三機工業株式会社は、建物の空気の流れを調整するダクト系の試運転作業を助ける新しいツールを開発しました。このツールは「BIMデータ」という建物の情報をまとめたデータと連携することで、試運転の準備を簡単にし、作業をよりスムーズに進めることができます。

開発された背景

クリーンルームという、とてもきれいな環境が必要な部屋では、中の空気の圧力を正確に保つことが大切です。しかし、この空気の圧力や風の量を調整する作業は、たくさんの手順や専門的な知識が必要で、時間もかかっていました。そのため、もっと効率的に作業を進める方法が求められていました。

試運転調整支援ツールの特長

1. 調整作業の時間と手間を減らす

この新しいツールでは、BIMデータを使って建物のシミュレーションモデルを作ります。これにより、建物がまだ完成していない段階でも、コンピューター上で空気の流れや圧力がどうなるかを事前に調べることができます。

室圧制御グラフ

これにより、これまで建物が完成してから行っていた調整作業を、設計図ができた段階で前もってできるようになります。実際に建物で作業する前にシミュレーションで確認できるので、現場での作業時間や負担が大きく減ります。例えば、三機テクノセンターにある特別な施設での実験では、約30%も効率が上がったそうです。

ワークフロー改善図

2. 若手技術者の育成とモックアップ施設

ツールだけでなく、三機テクノセンターには、特に調整が難しいバイオロジカルクリーンルームのダクト系試運転調整を体験できる施設も作られました。

空調システム図

この施設では、若手の技術者向けに研修プログラムが用意されており、実際の現場と同じような状況で試運転調整の練習ができます。基本的な作業だけでなく、わざと不具合を起こして、それに対応する力を養う応用的な内容も含まれているため、実践的な技術力を高めることができます。

研修風景

これらの取り組みによって、短い工期でも対応できるようになり、試運転調整作業の品質向上、スムーズな進行、そして作業の負担を減らすことを目指しています。

今後の展望

今後は、クリーンルームだけでなく、オフィスや工場など、他の建物の空調システムにもこの技術を広げていく予定です。これにより、もっとたくさんの場所で作業が効率的になり、技術力が向上し、設計や施工の品質がさらに高まることが期待されます。

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