近畿大学産業理工学部が教育賞を新設、AIと建築分野で優れた実践的教育を行う教員を表彰

近畿大学産業理工学部(福岡県飯塚市)は、教員の意欲向上と教育方法・技術の向上を目的として、「近畿大学産業理工学部 教育賞」を新設しました。この賞は、教育内容の改善や学生の学修意欲向上、地域社会への貢献などで顕著な実績を挙げた教員を表彰するものです。

第1回となる令和8年度(2026年度)の受賞者には、情報学科准教授の勝瀬郁代氏と、建築・デザイン学科准教授の渕上貴代氏の2名が選ばれました。授賞式は、令和8年(2026年)4月16日(木)に開催される教員全体集会で行われます。

紺色のジャケットを着用した2人のアジア人女性のポートレート。

受賞者の功績

情報学科准教授 勝瀬郁代氏

勝瀬郁代氏は、音声コミュニケーションを専門とし、AI教育、教育DX、特別支援教育、地域課題解決型学習といった幅広い分野で教育活動を行ってきました。

AI分野の急速な発展に対応するため、「深層学習I・II」の授業科目を再編成し、体系的なAI教育を構築しました。これは日本ディープラーニング協会認定の教育プログラムへと発展し、令和7年(2025年)には第1期修了生14人を輩出しています。このプログラムにより、学生は正規科目の履修でAI分野の専門資格「E資格」の受験資格を得られる体制が整えられました。

また、聴覚障害学生支援のための音声字幕生成システムや、プログラミング学習支援AIティーチングアシスタント、ゼミでの生成AI活用、講義用学習支援チャットボットの開発・運用などを通じ、教育DXを具体的に進めました。これにより、学生への適切な配慮と学習効率の向上を両立させています。

さらに、福岡県内の公立小学校における言語通級指導教室の発音指導を支援するICTシステムを継続的に開発・運用し、地域の特別支援教育にも貢献しています。教養科目「地域社会と情報」では、地域課題の発見からICTを活用した解決策の立案までを行う協働型学習を実践し、Society 5.0時代に必要な基礎能力の向上にも寄与しています。これらの活動は、先端技術を教育現場と地域社会に還元する実践的な教育力として評価されました。

建築・デザイン学科准教授 渕上貴代氏

渕上貴代氏は、建築設計を専門とし、実務経験を生かして社会との接点や学外からの評価を意識した実践的な教育に取り組んできました。

将来の建築界を担う若手建築家を招き、学生と協働で企画・運営する取り組みを複数回実施しました。これにより、学生は建築作品の作者本人と直接交流できる貴重な学びの場を得ています。これらの取り組みは「近大レクチャーシリーズ」として展開され、学生の創作意欲を高めています。

授業ではデザインコンペ(設計競技)を積極的に活用し、学生が社会に開かれた評価の中で実践的な能力を磨く教育を推進してきました。「プレゼンテーション演習」では「タカハポスターコンテスト」への応募を通じて、令和4年度(2022年度)から令和7年度(2025年度)まで連続して入賞者を輩出しました。課外活動においても「日本建築家協会全国学生卒業設計コンクール」で入賞者を輩出するなど、難易度の高いコンペで優れた成果を出しています。これらの教育実践は、学生の創作意欲と主体性を高めるだけでなく、社会的評価を意識した表現力や提案力の育成にもつながっています。

授賞式開催概要

  • 日時:令和8年(2026年)4月16日(木)16:55~17:30

  • 場所:近畿大学福岡キャンパス 1号館 1階 1101講義室(福岡県飯塚市柏の森11-6)

  • 受賞者

    • 産業理工学部情報学科准教授 勝瀬郁代氏

    • 産業理工学部建築・デザイン学科准教授 渕上貴代氏

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