超高層ビル建設現場でスターリンクを導入、躯体工事中のネットワーク課題を解決
超高層ビル建設現場のネットワーク課題と新たな解決策
超高層ビルの建設現場では、携帯電話の電波が届きにくい場所が多く、安定したインターネット環境を確保することが長年の課題でした。特に、建物の骨組みを作る「躯体工事」の段階では、通信環境の整備がより難しくなります。
これまで、衛星インターネットサービス「スターリンク」は、その特性上、アンテナをビルの屋上に設置して利用するのが一般的でした。しかし、躯体工事が進むにつれてアンテナをより高い階へ移動させる必要があり、その都度設置し直す手間が大きな負担となっていました。
古野電気株式会社は、この課題を解決するため、新たなネットワーク構築方法を開発し、導入しました。この方法では、スターリンクのアンテナを特定の階のベランダに固定して設置し、そこから建物内部へとネットワーク回線を引き込みます。これにより、躯体工事の進捗に合わせてアンテナを移設する必要がなくなり、安定した通信環境を維持しながら、運用にかかる手間を大幅に減らすことが可能になりました。

導入事例:パークタワー大阪堂島浜
この新しいネットワーク構築方法は、大阪市北区堂島浜で建設が進む超高層ビル「パークタワー大阪堂島浜」に導入されました。このビルは地上40階、地下1階建てで、高さは161.85メートルにもなる大規模なプロジェクトです。建築主は三井不動産レジデンシャル株式会社、設計と施工は清水建設株式会社が担当しています。

スターリンク屋外用キットの特長
今回導入された「スターリンク屋外用キット」は、Starlink Businessの標準ルーターやイーサネットアダプタといった機器一式を、水やほこりに強い防水・防塵仕様のケースに収めた屋外対応モデルです。また、日本の電波法に適合させるため、屋外での利用が認められていない周波数帯のWi-Fiは停止されています。これにより、建設現場のような厳しい屋外環境でも、安全かつ安定した通信を確保できます。さらに、アンテナは工事現場でよく使われる単管パイプに直接固定できる構造になっているため、足場や仮設設備にも柔軟に取り付けることが可能です。

今後の展望と建設DXへの貢献
古野電気株式会社は、今後も携帯電話の電波が届きにくい高層建築現場向けのネットワーク構築に力を入れていく方針です。スターリンクを活用した安定した通信環境の提供に加え、現場の業務を支える様々なICT(情報通信技術)デバイスと組み合わせることで、業務効率の向上や安全性の強化を進めるとしています。これにより、建設・防災の分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速にも貢献していくことが期待されます。
関連情報
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スターリンク屋外用キット: https://www.furuno.com/special/jp/construction-starlink/
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建設現場向けWi-Fiシステム「ゼンゲンバLANシリーズ」: https://www.furuno.com/special/jp/waveguidelan/
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建設DXジャーナル~現場3.0の最前線~: https://www.furuno.com/jp/construction-dx/column/
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FURUNO MIRAI PULSE: https://future-vision.furuno.co.jp/mirai-pulse/


