DX wpmaster 2025年12月25日 0 コメント

生成AI導入、企業が直面する3つの課題と6割超の企業が予算拡大へ – 最新調査

企業における生成AI導入の現状と課題

Ragate株式会社は、2025年12月に、企業の情報システム部やDX推進室で生成AI導入の意思決定に関わる505名を対象とした「生成AI導入推進における課題と予算動向に関する調査」を実施し、その結果をまとめたレポートを公開しました。

▶ 調査レポート詳細はこちら: https://www.ragate.co.jp/media/developer_blog/socuzw5bg-ch

調査の背景

生成AIの普及が進む中、多くの企業が導入や活用を検討しています。しかし、「どこから始めればよいか分からない」「他の企業がどのような課題に直面しているのか」といった疑問が多く聞かれます。そこで、生成AI導入の意思決定者の視点から、実際の課題や障壁を明らかにするために本調査が行われました。

導入推進を阻む「3大課題」

調査により、生成AIの導入を進める上で特に大きな課題が3つあることが分かりました。

順位	課題・障壁	回答率
1位	出力精度の不確実性（ハルシネーション）への懸念	50.3%
2位	情報漏洩・セキュリティリスクへの懸念	48.8%
3位	著作権・コンプライアンスに関する法的な懸念	39.1%

最も多い課題は「出力精度の不確実性（ハルシネーション）への懸念」で、回答者の50.3%が挙げています。これは、生成AIが事実とは異なる情報を出力するリスクに対する懸念です。次いで「情報漏洩・セキュリティリスクへの懸念」（48.8%）、そして「著作権・コンプライアンスに関する法的な懸念」（39.1%）が続きます。これらの結果から、技術的な対策だけでなく、組織全体のルール作りも重要であることが示されています。

6割を超える企業が生成AI関連予算の拡大を見込む

生成AIへの投資計画についても調査が行われ、多くの企業が予算拡大に前向きな姿勢であることが明らかになりました。

予算・投資計画	割合
大幅に拡大 + ある程度拡大	61.1%
現状維持	22.9%
縮小・撤退	0.7%

回答企業の61.1%が生成AI関連の予算を「大幅に拡大」または「ある程度拡大」する予定と回答しています。一方で、予算を「縮小・撤退」すると答えた企業はわずか0.7%でした。この結果は、生成AIへの投資が一時的な流行ではなく、企業の成長戦略として定着しつつあることを示しています。

活用が進む業務領域TOP3

企業で生成AIの活用が進んでいる業務領域についても調査が行われました。

順位	活用領域	回答率
1位	情報収集・調査・分析	57.1%
2位	システム開発・運用	53.8%
3位	社内問い合わせ対応・ヘルプデスク	52.3%

最も活用されているのは「情報収集・調査・分析」で57.1%が回答しました。市場調査やデータ分析の効率化に役立てられているようです。次に「システム開発・運用」（53.8%）、そして「社内問い合わせ対応・ヘルプデスク」（52.3%）が続いています。これらの分野で生成AIが業務効率化に貢献していることが分かります。

業務利用ツールはChatGPT・Copilot・Geminiが主流

現在業務で利用されている生成AI関連ツール・サービスについても調査結果が公開されました。

順位	ツール・サービス	回答率
1位	OpenAI ChatGPT	57.9%
2位	Copilot for Microsoft 365	53.5%
3位	Google Gemini	46.7%

「OpenAI ChatGPT」が57.9%と最も多く利用されており、生成AIの代表的なツールとして広く使われていることが分かります。次に「Copilot for Microsoft 365」（53.5%）、「Google Gemini」（46.7%）が続き、これら3つのツールが企業の業務で主流となっている状況です。