AI時代を生き抜く力を育む特別講演、早稲田佐賀高等学校で実施

AI時代を生き抜く力を育む特別講演、早稲田佐賀高等学校で実施

現代社会ではAI技術の進化が急速に進み、企業でのAI活用が本格化しています。これに伴い、学校教育においてもAIを前提としたキャリア形成の重要性が高まっています。このような背景を受け、次世代を担う高校生にAI時代に求められる視点と最新のトレンドを伝える特別講演が実施されました。

AI時代における人間の役割と独自の価値を問いかけるメッセージ

早稲田佐賀高等学校での特別講演

2025年12月4日、AI CROSS株式会社は、文部科学省が指定する「DXハイスクール」である早稲田佐賀高等学校(佐賀県)にて、同校3年生約100名を対象とした特別講演「AI時代における社会に求められる素養とは」を実施しました。この講演は、生成AIをはじめとするAI技術の普及によって変化する社会に対応するためのキャリア教育の一環として行われました。

講演内容:AI時代に求められる3つの力

AIの急速な進化は、企業の業務プロセスや雇用構造に大きな変化をもたらしています。AIを使いこなせる人材の需要が高まる一方で、「どんな仕事が残るのか」「自分は何を学ぶべきか」といった不安を感じる学生も少なくありません。今回の講演では、このような社会の変化と向き合うために、高校生が今から身につけておくべき力について、具体的なデータと事例を交えて解説されました。

特に、AIに代替されない人材に共通する3つの力が紹介されました。

好奇心(「なぜ?」を問い続ける探究心)

AIから大量の情報が得られる時代だからこそ、「本質を見抜く力」が重要であると説明されました。知識の量よりも、「問いを立てられる人」が強みを持つことが強調されました。

デジタル志向(テクノロジーを前提に考える力)

AIやデータ活用があらゆる仕事の前提となる中で、「使う側」になるか「使われる側」になるかがキャリアを左右すると紹介されました。テクノロジーを駆使し、物事をより良く、より速く、より正確に進めるイノベーションを日頃から意識することで、業務をデジタル起点で考える視点が全ての職種で求められている現状が説明されました。

パッション(挑戦を続ける情熱)

急速に変化する社会では、完璧さを求めるよりも「まず行動すること」が価値を生むと伝えられました。AI時代は、挑戦する人とそうでない人の差がこれまで以上に大きくなることが、実際のキャリア事例を交えて紹介されました。

AIの進化は後戻りしない不可逆な流れであり、これから社会に出る高校生には「自ら学び、選択し、行動する力」がこれまで以上に求められます。講演では、自分のキャリアを主体的に描いていく重要性と、そのための具体的な一歩が伝えられました。

生徒からの声

講演後、生徒たちからは多くの感想が寄せられました。代表的なコメントは以下の通りです。

  • 「AI化が進む中で使われる側になるのではなく、AIを使う側になれるように大学ではしっかり勉学に励みたいなと思いました。また、菊川さんが今までに様々なことに挑戦し、多様な企業で勤めるバックグラウンドを持っていることを知り、私もこれから先いろいろなことに挑戦していきたいなと思いました。」

  • 「今回の講演では、AIが医師国家試験で高い正答率を出したり、大企業でも幅広く使われている現状を知って、とても驚きました。AIが仕事を奪うという話だけでなく、『技術とビジネスの両方を理解することが大事』『若いうちは好奇心を持って“なぜ?”を考えることが成長につながる』というメッセージが特に心に残りました。AIがどんどん進化する中で、自分もただ受け身になるのではなく、積極的に学んでいく姿勢を大切にしたいと思いました。」

教育現場における「AI×キャリア教育」の推進

文部科学省が推進するDXハイスクール制度では、AIリテラシーを含むデジタル教育の強化が求められています。今回の取り組みは、企業のAI実務知見を直接教育現場に届けることで、学校教育と産業界をつなぐ新しい学びの形となり、次世代育成に向けた意義ある一歩となりました。

菊川裕司氏のプロフィール写真

講演者プロフィール:菊川裕司氏

九州工業大学大学院を卒業後、NTT西日本でフレッツ/ひかり電話設備構築や開発検証に従事。その後、NTTドコモにおいて、社内プロフェッショナル制度の認定を受け、dマーケットサービスを含む、様々な領域での新規事業をシリアルイントレプレナー(PdM・PMM)として10年以上歴任しました。現職では、AI CROSSの全社事業戦略の策定・実行、AI事業や新規事業の推進に従事し、AIを含む新規事業の創出や事業譲渡に携わっています。また、福岡・北九州における産学官金連携では、九州工業大学や九州栄養福祉大学との産学連携協定やAI人材育成・地域創生を推進し、福岡支社設立を主導しました。AI・人工知能EXPO等のイベント登壇や企業に対するAIセミナー講師、九州工業大学大学院での新規事業創出論の講師も務めています。

関連情報

DXハイスクールとは(文部科学省制度)

文部科学省が2023年度より開始した、高校におけるデジタル人材育成を強化するための指定制度です。AI活用、データ分析、情報教育など高度なデジタル教育を推進し、産業界・大学などとの連携を通じて先端的な学びを提供することを目的としています。

早稲田佐賀高等学校(DXハイスクール指定校)

早稲田大学系属の中高一貫校であり、文部科学省DXハイスクールの指定を受け、ICT活用や探究学習、AI・デジタル分野の学びを強化しています。生徒の主体的な学びを重視し、次世代に必要なリテラシーの育成に取り組んでいます。

AI CROSS株式会社について

AI CROSS株式会社は、法人向けのメッセージングサービスとAIを活用したソリューションを提供する企業です。主力サービスには、SMS配信サービス「絶対リーチ!SMS」、RCS配信プラットフォーム「絶対リーチ!RCS」およびAIを活用した様々なデータ分析サービス「Deep Predictor」などがあり、企業の業務効率化と顧客との円滑なコミュニケーションを支援しています。

AI CROSSのロゴ

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