建設図面チェックをAIが自動化、株式会社KK Generationが「検図照査AI」のデモを公開

建設図面チェックの効率化を支援する「検図照査AI」のデモ公開

株式会社KK Generation(KKG)は、建設図面のチェック業務を自動化する「検図照査AI」のデモ動画を公開しました。KK Generationは、東京大学の博士号を持つ研究者とマッキンゼー出身の創業者が立ち上げた、建設図面とAI技術に特化したスタートアップ企業です。日本の建設図面を数万枚学習させた独自のAI技術を使い、建設業界のさまざまな課題を解決する製品を提供しています。

「検図照査AI」とは

「検図照査AI」は、2D図面やBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の図面をアップロードするだけで、AIが事前に決められたチェック項目に沿って図面を自動で確認し、適合しているか、不適合かを判断するサービスです。

AIによる判断結果は図面上で色を付けて表示され、なぜそのように判断したのかという理由もコメントで示されるため、チェック内容が正しいかをすぐに確認できます。

建設業界の課題を解決

建設業界では、設計図面や施工図面が法律や会社の基準に合っているかを確認する「検図・照査業務」が、建物の品質を守る上で非常に重要です。しかし、この業務には以下のような課題がありました。

  • 多くのチェック項目と手間: 法律や社内のルール、発注者の要望など、さまざまな基準があり、複数の図面(デザイン、構造、設備など)を細かく確認するには、一つの建物で数日から数週間かかることもあります。

  • 担当者による違いと間違いのリスク: 検図・照査には専門的な知識と経験が必要ですが、担当者によって理解度や集中力に差が出やすく、見落としや解釈の間違いが起こる可能性があります。

  • 高齢化と人手不足: 長年の経験を持つベテラン技術者の知識に頼る部分が多く、建設業界の高齢化と人手不足が深刻な中で、新しい担当者の育成も難しい状況です。

利用方法

「検図照査AI」は、現在使われている図面フォーマットをそのまま活用できます。

  1. PDF、CAD、BIM形式の図面をアップロード

    建築図面のアップロード画面

  2. 貴社向けにカスタマイズされたチェックが短時間で完了

    事前に設定されたチェック項目に基づき、AIが自動で適合・不適合を判断します。結果は一覧で表示され、AIがどこを読み取って判断したのかが図面上に色付きで表示されます。PDF形式での出力も可能です。

    AIによる図面照査結果の表示

AI技術の強み

  • 複数の図面をまとめてチェック: 平面図、立面図、建具表など、複数の図面を見比べて判断が必要な項目にも対応しています。AIが全体を判断し、自動で整合性を確認します。

  • チェック項目を会社に合わせて変更可能: 建築基準法や消防法、省エネ基準などの法律チェックに加えて、それぞれの会社が持つ独自の設計基準もチェック項目に加えることで、今の業務をそのままAIに置き換えることができます。

カスタマイズ導入の流れ

「検図照査AI」は、以下の3つのステップで導入を進めます。

AIプロダクトのカスタマイズ導入の流れ

  1. 無料ヒアリング・簡易検証: お客様の状況に合わせて、どのような「検図照査AI」が導入できるかを提案します。
  2. 貴社向けAIカスタマイズ: お客様の図面や検図・照査のルールをAIに学習させ、お客様の業務を「そのまま置き換えられる」形まで機能を強化します。
  3. AIアプリの運用(SaaS): 月額費用でサービスを提供し、継続的にAIモデルの精度を改善していきます。

少しでも興味を持たれた方は、以下の連絡先からお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

株式会社KK Generationについて

株式会社KK Generation(KKG)は、日本の建設業界の設計や見積もり業務を効率化するため、一般的なAIでは難しい図面認識・生成AIモデルを開発しています。同社は、「検図照査AI」の他にも、以下の4つのプロダクトをカスタマイズ型のSaaSとして提供しています。

  • 積算AI: さまざまな数量の拾い出しや見積書作成を自動化します。

  • 検図照査AI: 図面の整合性や適合性を自動でチェックします。

  • 図面検索AI: 必要な図面や関連情報を瞬時に見つけ出します。

  • 図面生成AI(2D/BIM): 2D図面ではボリュームチェックを自動化し、BIMでは2D図面からBIMモデルを自動で作成します。

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