国産レーザードローン「mapryM4」登場、森林・測量業務の効率化と公共事業のセキュリティに対応

株式会社マプリィ、国産レーザードローン「mapryM4」を発売

株式会社マプリィは、森林・林業や測量業務をより効率的に進めるための新しいレーザードローン「mapryM4」を、2025年12月15日に発売しました。このドローンは、一度の飛行で高密度な点群データ(たくさんの点の集まりで立体を表現するデータ)とオルソ画像(歪みのない正確な地図のような写真)を同時に取得できます。

林業の現場では、人手が足りない問題が深刻です。そのため、森林の資源量を調べたり、林道の計画を立てたり、災害が起きた時の地形を把握したりといった作業を、少ない人数で、かつ決まった手順で正確に行う方法が求められています。「mapryM4」は、このような現場の課題を解決するために作られた、日本製のレーザードローンです。

製品の詳細については、以下のページをご覧ください。
製品ページ

国産レーザードローン「mapryM4」とアプリ画面

「mapryM4」が変える3つの現場業務

1. 現場での調査負担を減らす「樹木下の地形把握」

「mapryM4」は、上空からレーザーを照射することで、木がたくさん生えている場所でも、その下の地面の形を正確に調べることができます。これにより、急な斜面など危険な場所へ人が立ち入る回数を減らしながら、森林の資源量調査や林道の計画、災害時の状況把握に必要なデータを集められます。

専用アプリ「mapry mobility」を使えば、地図上で範囲を指定するだけで、地形に合わせてドローンが自動で飛ぶルートを作ってくれます。複雑な操縦技術は必要なく、ほとんど自動で飛ぶため、簡単にデータ取得が可能です。

ドローンの飛行計画アプリのインターフェース

2. 事務作業を効率化する「ソフト連携」

ドローンで取得したデータは、解析ソフトと連携することで、DSM(地表の高さデータ)、DTM(地面だけの高さデータ)、樹冠高モデル(木の高さデータ)といった形で自動的に作られます。これにより、森林資源量の調査や、CO2排出量削減に貢献する「J-クレジット」のモニタリング、森林整備事業の補助金申請、各種業務に必要な図面や数値の計算作業を助けてくれます。

森林のポイントクラウドイメージ

GISソフトウェアのインターフェース

3. 公共事業でも安心の「政府基準セキュリティ」

「mapryM4」は、日本製の機体として、公共事業や自治体の案件で求められる厳しいセキュリティの基準を考えて設計されています。これにより、取得したデータが海外に流出するリスクを抑え、国の重要なインフラや行政の仕事でも安心して使うことができます。

具体的には、アメリカの国防権限法(NDAA)に沿った通信モジュール(ドローンとコントローラーの間で情報をやり取りする部品)が使われており、中国製の部品は採用していません。また、軍事レベルの強力な暗号化方式であるAES-256暗号化通信を採用することで、第三者による情報の盗み見やドローンの乗っ取りを防ぎます。

製品スペックと既存製品との比較

「mapryM4」の主なスペックは以下の通りです。

項目 仕様
サイズ 700×690×540mm(長さ×幅×高さ)
対角ホイールベース 960mm
重量 約7.5kg(バッテリーを含む)
最大積載重量 3.5kg
最大飛行時間 約35分
衛星航法システム GPS + GLONASS + BeiDou + Galileo
最大巡航速度 10m/s

マプリィは、お客様の持っている機材や使い方に合わせて、「mapryM4」と既存の「mapryM1-B」という2種類のレーザードローンを提供しています。

新製品 mapryM4 既存製品 mapryM1-B
製品形態 国産ドローン一体型(機体+LiDARセンサー) LiDARセンサー単体(DJI製ドローン等に搭載)
特徴 機体とセンサーが最適化された国産モデル。購入後すぐに運用可能で、国産機指定の公共事業や高セキュリティ案件にも対応。 既にお持ちのドローン(Matrice 300/350)に後付けが可能。既存ドローンを有効活用したい方に最適。
おすすめ これから機材一式を揃える方、セキュリティ重視・国産機必須の現場 既に産業用ドローンをお持ちの方、機体コストを抑えたい方

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マプリィについて

株式会社マプリィは、測量、林業、防災、農業、建設に関わるすべての人をサポートするサービスを提供しています。これまで費用が高く、操作や解析が難しかった三次元データの取得や活用を簡単にできるような解決策を提供しています。

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