建設DX・i-Construction wpmaster 2025年12月26日 0 コメント

名建築を1時間で3Dデジタルツイン化、建設DXでリノベーション市場の課題解決へ

株式会社STUDIO55は、建築家・内井昭蔵氏の代表作「江原町の家」のリノベーションプロジェクトにおいて、最新の3D撮影技術を活用した実証を行いました。

現況調査の課題と解決策

リノベーション市場の課題

近年のリノベーション案件では、詳細な図面が残っていないことや、現況と図面が一致しないケースが多く見られます。このため、設計の初期段階で行う現地調査に、多くの費用と時間がかかっています。また、建設業界全体の人手不足も、手作業での測量の限界を招いています。

「江原町の家」プロジェクトでも、詳細な図面がない中で、いかに効率的かつ正確に建物の現状を把握するかが大きな課題となっていました。

1時間で建物を3Dデータ化する「One-Stop BIM! Gauss」

この課題に対し、株式会社STUDIO55は、最先端のスキャン生成技術「3D Gaussian Splatting（ガウシアン・スプラッティング）」を搭載したソリューション「One-Stop BIM! Gauss」を導入しました。

この技術は、たくさんの写真を撮ることで、まるで本物のように立体的なデータ（デジタルツイン）を素早く作成するものです。最新のSLAM式ハンドヘルドスキャナを使うことで、建物だけでなく、庭の植栽や土地の高さの違いまで含めた、とても詳しい現状のデータを短時間で作り出すことができます。

導入効果

この新しい技術の導入により、以下のような効果が確認されました。

作業時間の80%削減: これまで5時間かかっていた撮影作業が、わずか1時間で完了しました。
BIM/CADへのスムーズな展開: 取得したデータからBIMモデルを作成し、設計に必要な「白図（現況図）」を書き出すことで、図面作成にかかる手間を大幅に減らし、データの正確性も保たれました。
関係者間の合意形成の迅速化: 高精細なビジュアルデータを関係者と共有することで、イメージのずれをなくし、話し合いをスムーズに進めることができるようになりました。

本プロジェクトの詳細については、株式会社STUDIO55のウェブサイトで確認できます。

事例公開ページ: https://studio55.co.jp/performance/detail/123/

株式会社STUDIO55は、「Support Your Design」を目的として掲げ、これからも建設・建築データの見える化を通じて業界のDX（デジタルトランスフォーメーション）を進めていくとのことです。

株式会社STUDIO55について

「Support Your Design」をPURPOSEに掲げ、クライアントのデザインデータ、建設・建築データ、仮想現実（メタバース）の見える化に取り組んでいます。

社名: 株式会社STUDIO55
所在地: 東京都渋谷区渋谷一丁目３番９号ヒューリック渋谷一丁目ビル7階 CROSSCOOP内
代表者: 代表取締役木村宏樹
設立: 2006年8月
事業内容: デジタルソリューション事業、BIMサポート事業、DX事業、UXデザイン事業、ソフトウェアセールス事業、BIMプラットフォーム事業
URL: https://studio55.co.jp/