北陸新幹線で大型ドローンが資機材を運搬！JR西日本とTRIPLE7が実証実験
株式会社TRIPLE7は、西日本旅客鉄道株式会社、ジェイアール西日本商事株式会社と協力し、2025年12月19日に北陸新幹線（越前たけふ〜敦賀）の区間で、大型物流ドローンを使った資機材搬送の実証実験を行いました。
この実証実験は、大雪や急な坂道、災害が起きた時など、これまで人や車で物を運ぶのが難しかった場所でのドローン利用の有効性と安全性を確かめることを目的としています。現地の安全確認から資機材の輸送、荷物を下ろすまで、実際の作業に近い形で行われました。
DJI Dock 3とFlyCart 100を組み合わせた実運用検証
今回の実証実験では、単にドローンを展示したり飛ばしたりするだけでなく、災害時を想定した一連の作業が行われました。
まず、遠隔操作が可能なドローンシステム「DJI Dock 3」を使って、ドローンが着陸する場所やその周りの安全を確認しました。地面の状態、障害物がないか、人や車の動きなどを事前にチェックすることで、安全にドローンを動かすための大切な情報を集めました。
次に、大型物流ドローン「DJI FlyCart 100」を使い、災害対応に必要な資機材を運び、荷物を下ろし、そしてドローンが戻ってくるまでの一連の作業を行いました。これにより、実際に現場でドローンを使う具体的なイメージを確認することができました。
「現地の安全確認」と「輸送」という役割を分担したドローン運用モデルを、実際の鉄道の敷地内で検証できたことは、今後の鉄道のメンテナンスや災害対応において、新しい可能性を示すものとなりました。
安全を最優先とした運用体制
この実証実験では、安全管理を最も大切にしました。複数人で事前に確認し、ドローンの操作と監視を行い、作業中の状況を常にチェックし、危険な時にはすぐに中止する明確な基準を設けて実施されました。
天候や現地の状況、関係者以外の立ち入りなどを常に監視し、状況に応じて作業内容を見直したり、一時的に中断したりする体制を整えることで、事故を未然に防ぐための運用が重視されました。
鉄道保守・災害対応における大型物流ドローン活用の可能性
今回の実証実験を通じて、大型物流ドローンが、大雪の多い地域や斜面、トンネルの上など、これまで人が対応するのに大きな負担がかかっていた場所で、資機材を運ぶ有効な手段となることが確認されました。
JR西日本 金沢支社の濵野利貴氏は、今回の実証について次のように述べています。
「異常事態が発生した際、積雪量によっては道路が閉鎖され、車両で現場に入れない場合があります。80kg級の資機材は人力で運ぶのが難しく、作業する人への負担も大きいため、今回のようにドローンで資機材を運べることは、非常に有効だと感じました。」
実施概要
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実施日: 2025年12月19日（金）
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実施場所: 北陸新幹線 越前たけふ〜敦賀駅間（JR西日本敷地内）
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実施内容:
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Dock 3 による着陸地点および周辺環境の安全確認
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FlyCart 100 による資機材輸送および荷下ろし
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使用機材:
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無人ドローン運用ステーション：DJI Dock 3
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大型物流ドローン：DJI FlyCart 100
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各社の役割
今回の実証実験は、以下の各社の協力のもと実施されました。
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運用・安全管理・進行管理:
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株式会社TRIPLE7: https://www.triple7.biz
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NAPAドローンアカデミー: https://www.napa-drone-academy.com
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機体提供:
- 株式会社システムファイブ: https://www.system5.co.jp/
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飛行許可申請、法務支援:
- バウンダリ行政書士法人: https://boundary.or.jp/
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技術協力:
- 南榮工業株式会社 (ジャパーンドローンセンター): https://japandronecenter.com/
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関係箇所への各種調整:
- ジェイアール西日本商事株式会社ドローンチーム: https://www.jrw-syoji.co.jp/
今後の展望
ドローンは、建設現場やインフラのメンテナンス、災害対応など、さまざまな分野での活用が期待されています。特に、人が立ち入りにくい場所や危険な場所での作業を効率化し、安全性を高める役割が大きいです。ドローンの導入を考えている企業は、導入計画から実証、法制度への対応、運用体制の構築まで、専門家への相談が可能です。
