日本モバイル建築協会が「日本オフサイト建築協会」へ名称変更、木造建築のイノベーションを推進
一般社団法人日本モバイル建築協会は、2025年12月12日に団体名称を「一般社団法人日本オフサイト建築協会」に改称しました。

名称変更の背景と「オフサイト建築」への移行
設立当初は、建物の移築可能性を伝えるために「モバイル建築」という言葉を団体名に採用していました。しかし、鉄骨製のコンテナハウスや車両であるトレーラーハウスなどとの混同を避けるため、「オフサイト建築」という表現を用いることになりました。
オフサイト建築とは、工場などの安定した生産環境で、住宅や非住宅施設の建築ユニット(モジュール)を製造する生産方式を指します。これにより、品質や工期、コストの管理がしやすくなります。


現代の課題とオフサイト建築への期待
現在、建築業界では職人不足が深刻化しています。また、地球温暖化対策や、伐採期を迎える人工林の有効活用のため、国産材の積極的な利用が求められています。このような状況で、オフサイト生産は、安定した品質と工期で木造建築ユニットを供給する解決策として期待が高まっています。


新協会の活動キーワード「ROOF」
協会は、以下の4つのキーワードを大切に活動を進めます。
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R(Rigional): 地域に根差した生産供給であること
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O(Open): 誰もが参入可能なオープン工法であること
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O(Off-site): オフサイト生産により職人不足の中で工期短縮と品質向上を図ること
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F(Forestry): 持続可能な林業と寄り添った営みであること
これらの頭文字を組み合わせると「ROOF」(屋根)となります。これは、災害時に人々を守る「屋根」のような役割を果たしたいという願いが込められています。


今後の取り組みと目指すもの
今後は、オフサイト生産を前提とした設計や管理、そしてこれらを支えるDX(デジタルトランスフォーメーション)化されたサプライチェーンに関する研究開発と実践に取り組みます。また、これまで培ってきたモバイル建築の移築可能性に関する研究開発も継続して行う予定です。
長坂代表は、団体設立当初のモバイル建築の目的から、令和6年能登半島地震での経験を通じて、恒久仕様の木造仮設住宅の供給や、平時の住宅・店舗などのオフサイト生産への高いニーズを感じたことを述べています。深刻な職人不足に対し、工場で高性能な建築ユニットを製造する木造建築の工業化、分散型のオフサイト建築のサプライチェーンが求められていると強調しています。
日本オフサイト建築協会は、木造建築のオフサイト生産技術の開発と普及を通じて、住宅や施設の高性能化、生産性向上、品質安定化を目指します。そして、人口減少社会における持続可能な木造建築のイノベーションに貢献する、非営利のオープンなプラットフォームとなることを目指しています。
具体的には、開発した技術やノウハウを全国の地域工務店と共有し、工期短縮、品質向上、労働力不足への対応、安全性向上、環境負荷低減、コスト改善に貢献します。また、林業から木材加工、建築資材、地域工務店までを連携させ、国内の森林資源の利用促進と持続可能なオフサイト生産のサプライチェーン構築を目指します。木造建築のオープンな工業化・DX化により、職人不足の解消と新たな担い手の育成にも取り組みます。
災害時には、オフサイト生産のプラットフォームとサプライチェーンを活用し、全国の地域工務店が協力して、本設移行可能な応急仮設住宅や災害公営住宅を迅速に供給し、被災地の早期復興を支援します。


ドメイン変更とホームページリニューアル
法人名称の変更に伴い、協会のドメインも変更され、ホームページがリニューアルされました。
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新ホームページアドレス:https://offsite.or.jp
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旧ホームページアドレス:https://mobakyo.or.jp
旧ドメインでのホームページやメールは、およそ半年間の移行期間を経て廃止される予定です。


