データセクション、UAE等のMENA地域におけるAIインフラ構築へ向けた覚書を締結
データセクションは、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイを拠点とするNational Pulse Groupとの間で、UAEおよびその他中東・北アフリカ(MENA)地域におけるAIインフラ構築に向けた覚書を締結しました。この覚書は、国家レベルでのAIインフラ・プラットフォームの構築やAIサービスの開発・展開を共同で検討することを目的としています。

取り組みの背景と目的
UAEは、AIやデジタル経済、データセンター、クリーンエネルギーといった分野に力を入れています。特に、AIの基盤やデータ、計算能力を国や地域の中で管理・運用する「ソブリンAI」を、国の競争力や安全を守る上で大切な方針としています。
National Pulse Groupは、UAEの企業として、国の戦略に沿ったAI、デジタルインフラ、エネルギー、通信、宇宙技術などの大きなプロジェクトを進めてきました。政府機関と協力し、民間の新しい技術を国のインフラや産業政策につなげる役割を担っています。これにより、UAEなどのMENA地域でAIサービスやデジタルインフラの基盤作りを進めています。
データセクションは、日本で生まれたAIインフラ企業として、GPU(画像処理装置)を中心にAIインフラ基盤やAIプラットフォーム「TAIZA」を提供しています。AIを学ぶためや実際に使うために必要な計算能力を、安定して効率良く提供する技術や知識を持っています。また、世界中にAIの計算能力を分散させ、AIを国ごとに管理・運用することを大切な目標とし、特定の地域や顧客に頼らないグローバルなAI基盤を作っています。
今回の覚書は、UAEの国家戦略と日本・UAE間の技術・産業協力の流れの中で、National Pulse Groupの事業を進める力と、データセクションの先進的なGPUインフラやAI基盤技術を組み合わせることで、UAEなどのMENA地域に次世代のAIインフラの中心となる場所を共同で作ることを目指して結ばれました。
覚書の具体的な内容
この覚書に基づき、データセクションとNational Pulse Groupは、UAEなどのMENA地域での国家戦略に合ったAIインフラやAIプラットフォーム事業を立ち上げるため、次のことについて協力して検討を進めます。
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UAEでの大規模なGPUクラスターを中心としたAIデータセンターの建設検討(電力規模は150~180MW級を想定)
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「TAIZA」を使ったGPUas(GPUをサービスとして提供する)やAIプラットフォーム提供モデルの確立
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政府機関、研究機関、公共サービス、民間企業へのAI基盤の提供
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スマートシティ、画像認識、ヘルステック、デジタルコマース、物流などの主要な産業へのAIの導入
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MENA地域全体へのAIインフラとDIaaS(Digital Infrastructure as a Service)の展開
両社の役割分担
データセクションは、GPUを核としたAIインフラへの投資、「TAIZA」の提供、データセンターの設計・建設・運用、そして大規模なAIの作業を最も効率良く進めるための技術的なリーダーシップを担う予定です。このプロジェクトを通じて、AIの計算能力を国際的に分散させ、国ごとに管理・運用するモデルを確立することを目指します。
一方、National Pulse Groupは、UAEの国家インフラ・産業政策に合った地域のパートナーとして、プロジェクトの土地選びや取得、必要な許可の取得、長期的な電力調達(再生可能エネルギーを含む)、国のインフラとの接続、そして政府・公的機関、地域の投資家、大切な顧客との連携を主導する役割を担います。

両社は、これらの役割分担のもと、UAEをスタート地点としてAIインフラの中心となる場所を作り、地域内で完結するAI基盤を構築することで、「ソブリンAI」を強化し、持続的なデジタル経済の発展に貢献することを目指します。
代表者のコメント
National Pulse GroupのChairmanであるMohammad Bin Markhan Al Ketbi氏は、今回の覚書が国境を越えたパートナーシップの先進的な形であると述べています。UAEが大規模AIプロジェクトの地域ハブとなることで、研究開発段階の先端技術が、国の管理のもとで大規模かつ安定的に運用されるための枠組みが整うと考えています。これは、政策の明確さ、エネルギー供給の安定性、そして一つの場所から複数の市場へスムーズにアクセスできる事業環境によって実現されるものです。同社は、国家アクセラレーターおよび地域パートナーとして、プロジェクトを各国の国家戦略と合わせながら、拡張性と持続可能性のあるエコシステムの構築を進め、UAEを地域の戦略的な玄関口、さらにはグローバルなAIインフラの中心地として確立していくとしています。
データセクションCEOの石原紀彦氏は、UAEが国家戦略として掲げるAI、デジタル経済、技術主権の確立について、世界的に見て非常に先進的で示唆に富む取り組みであると敬意を表しています。データセクションは、日本発のAIインフラ企業として、計算資源・データ・AI基盤を国や地域の意思のもとで安全かつ持続的に運用する「ソブリンAI」の重要性を重視してきました。今回の覚書は、UAEの国家ビジョンとデータセクションの技術・運用ノウハウを結びつけ、UAEおよびMENA地域で信頼性と拡張性のある次世代AIインフラの中核を共同で検討するための大切な第一歩であると考えています。同社は、このプロジェクトを通じて、公共・産業・研究分野でのAIの導入を支える基盤作りに貢献するとともに、日本とUAEの長期的な技術・産業パートナーシップを深めることに真摯に取り組むとしています。


