建設DX・i-Construction wpmaster 2025年12月22日 0 コメント

セーフィーとKENTEM、建設現場の遠隔管理を強化するシステム連携を開始

建設業界の課題とDXの重要性

建設業界では、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、さらに2040年には必要な労働力が22.0％不足すると予測される「8掛け社会」が迫っています。このような状況の中で、生産性を高め、企業を変革するデジタルトランスフォーメーション（DX）が非常に重要な課題となっています。

現場では、工事の進み具合や安全の確認のために、正確な状況を把握することが欠かせません。そのため、複数の現場を管理する担当者が、オフィスから効率的に情報を集め、素早く判断を下せるようにする「遠隔管理」の実現が求められています。

時間外労働の上限規制について、詳細は厚生労働省のウェブサイトで確認できます。
労働力不足の予測については、リクルートワークス研究所の「未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる｜報告書」に詳しく記載されています。

セーフィーとKENTEMのシステム連携について

セーフィー株式会社は、クラウド録画サービスを提供し、映像データを防犯だけでなく、遠隔での状況確認や業務効率化に役立ててきました。特に屋外向けクラウドカメラ「Safie GO（セーフィーゴー）」シリーズは、インターネット環境が難しい屋外でも電源があれば設置でき、いつでもどこからでも現場を確認できるため、人件費や交通費の削減、現場の安全性確保に貢献しています。

一方、株式会社建設システム（KENTEM）は、建設現場向けプロジェクト共有サービス「KENTEM-Dashboard」を提供しています。このサービスは、現場事務所のホワイトボードをクラウド化することで、工程表、進捗率、課題、施工状況写真など、さまざまな管理情報を一つにまとめ、現場の「静的な見える化」を進めてきました。

今回の連携により、「Safie」のクラウドカメラで撮影されたリアルタイム映像が「KENTEM-Dashboard」上で見られるようになります。これにより、現場管理者は、工程や進捗といった静的な情報に加えて、いつでもどこからでも24時間見られる動的な情報（映像）を、一つの場所でまとめて管理できるようになります。

その結果、「進捗が遅れている現場の課題」と「その現場の今の映像」をすぐに結びつけて把握できるようになります。これにより、経験豊富な技術者による高度な遠隔指導や、リモートでの安全点検が可能となり、現場の生産性向上や移動にかかる費用の削減に大きく役立つと期待されます。

連携機能の詳細

ダッシュボード内での映像のシームレスな閲覧
「KENTEM-Dashboard」の各プロジェクト画面から、現場に設置されたSafieのカメラ映像をスムーズに確認できます。進捗率や課題情報とリアルタイム映像を同時に見ることで、現場の状況を即座に、多角的に判断することが可能です。
複数現場の映像を一元管理・一覧確認
設置された全ての現場のカメラ映像を、定点カメラ一覧で確認できます。これにより、管理者はオフィスにいながら複数の現場の状況をまとめて把握でき、現場間の移動時間を大幅に減らせます。
現場情報とカメラ情報の紐付け管理
Safieのカメラ情報を「KENTEM-Dashboard」の各現場情報と紐付けて管理することが可能です。

対象となるのは、屋外向けクラウドカメラ「Safie GO」シリーズです。

クラウド録画サービス「Safie（セーフィー）」について

Safieは、カメラとインターネットをつなぐだけで、いつでもどこでも映像を確認できるクラウド録画サービスです。テクノ・システム・リサーチ社の調査（2024年）によると、ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場でエンジン別カメラ登録台数ベースのシェアNo.1（55.3％）を獲得しています。

「映像から未来をつくる」という目標のもと、映像を人々の意思決定に役立てる未来を目指し、企業から個人まで誰もが手軽に使える映像プラットフォームを提供しています。
「映像データであらゆる産業の”現場”をDXする」という考え方を掲げ、小売、土木・建築、製造、医療など、さまざまな現場のDXを積極的に進めています。