ゴーレム、8億円の資金調達を実施 建設データプラットフォーム「Gorlem Platform」を本格提供開始

株式会社ゴーレムは、ANRI、清水建設株式会社、株式会社竹中工務店、HHP共創ファンド1号投資事業有限責任組合(有限責任組合員:阪急阪神不動産株式会社)、MIRAITRONC投資事業有限責任組合の5社から、総額8億円の資金調達を完了しました。この資金調達に合わせ、同社は建設生産を支援するデータプラットフォーム「Gorlem Platform」の本格的な提供を開始します。

ゴーレムが総額8億円を調達し、「Gorlem Platform」の本格提供を開始したことを伝える画像

建設データプラットフォーム「Gorlem Platform」とは

「Gorlem Platform」は、見積もり、設計、施工といった建設に関するデータを整理し、AIによる自動分析と業務の標準化を実現する基盤です。これまでの排出量算定(ホールライフカーボン算定、土木・水処理施設向け)、購買仕分け、長期修繕算定といったアプリケーションに加え、今回新たに以下の4つの機能が追加されました。

  • 実績分析&概算・予測: 「Gorlem Platform」内のデータを詳しく分析し、将来の予測や概算を行います。

  • 図面チェック: 図面を使って工事計画に間違いがないかを確認できます。

  • 施工計画: 施工計画書や工程表を自動で作ります。

  • 見積管理: 建築工事の見積もり業務を行います。

Gorlem Platformは、散在する見積・発注データを建設コストデータベースに整理し、CO2算定、分析、施工準備、既存業務ツールとの連携を支援します。AIと連携し常に進化するプラットフォームです。

これらの機能は、建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させ、作業効率の向上に貢献することが期待されます。また、清水建設、竹中工務店、阪急阪神不動産とは、「Gorlem Platform」の現場での活用を前提とした共同検証や開発を進める予定です。

「Gorlem Platform」の建設業向けアプリケーション群を紹介。GHG排出量算定、長期修繕、購買、図面チェック、施工計画、見積管理、実績分析、予測など、業務効率化とデータ活用を支援する多様なソリューションが示されている。

開発の背景

日本の建設業界は、就業者数が減り、高齢化が進むことで深刻な人手不足に直面しています。他の産業と比べて生産性向上のペースが遅く、多くの仕事がベテランの経験や知識に頼る「属人化」が課題となっています。

さらに、最近ではCO2排出量の見える化や、材料費の高騰に対応するための正確な見積もり予測など、データを活用したいという要望が高まっています。日本の建設技術は世界トップレベルでありながら、データの活用や仕事の進め方の標準化が遅れている状況を改善するため、「Gorlem Platform」を通じて産業全体の改革を目指しています。

「Gorlem Platform」の特長と独自アーキテクチャ

最新のAI技術を現場に「安全に、早く、柔軟に」届けるため、以下の3つの層からなる独自の仕組みを採用しています。

  1. セキュア・AI-Readyな「データ基盤」:
    外部から切り離された専用のネットワーク環境でAIを動かし、大切な情報を守ります。見積書など現場にある「決まった形のないデータ」を、AIが高精度に処理できる形にまとめて集めます。
  2. 変化に強い「オーケストレーション・ハブ」:
    特定のAI技術に頼らない設計により、常に最適な最新技術を選んで切り替えることができます。Excelや独自のアプリなど、現場で使われている様々なツールからの要求をまとめて管理し、一貫した情報を提供します。
  3. 既存業務をAI化する「ネイティブ統合」:
    新しいツールの使い方を覚える手間を最小限にするため、普段使っているExcelやスプレッドシート、既存のシステムにAI機能を直接「組み込み」ます。これにより、プロジェクト間のデータを連携させ、高度な比較や計画と実績の管理を実現します。

今後の展望

今回の発表を最初のステップとして、今後はサプライチェーンの管理や資材の調達、工事後の運用サポートへと段階的に事業を広げていく予定です。最終的には、データの完全な標準化と業務の自動化を実現し、2030年までに建設業界の生産性向上とカーボンニュートラルの同時達成に貢献することを目指しています。

出資者からのコメント

  • ANRI Principal 元島 勇太 氏:
    「日本で一番古い産業を、一番新しいテクノロジーで変える」というゴーレムのビジョンが現実になりつつあるとコメントしています。建設業のOSを書き換える挑戦に、清水建設様、竹中工務店様、阪急阪神不動産様といった主要企業が共鳴していることに期待を寄せています。

  • 清水建設株式会社 NOVARE ベンチャービジネスユニット ジェネラルコンダクター 田地 陽一 氏:
    ゴーレム社とは創業当初からCO2排出量算定プラットフォームの共同開発で連携してきた経緯があり、今回の出資を歓迎しています。LCA(ライフサイクルアセスメント)の可視化だけでなく、DXを通じて建設産業を発展させるゴーレム社の真価に期待し、両社で建設業全体のさらなる進化を目指します。

  • 株式会社竹中工務店 執行役員 菅田 昌宏 氏:
    ゴーレム社のビジョンに強く共感し、共同開発したホールライフカーボン評価プラットフォーム「Z-CARBO」を多くのプロジェクトで活用していくと述べています。現場実装を通じた共同開発を加速させ、建設業の未来を切り拓くことを目指します。

  • HHP共創ファンド1号投資事業有限責任組合 有限責任組合員:阪急阪神不動産株式会社 経営企画本部 DX推進部長 隅田 和博 氏:
    スタートアップの先進技術と自社の経営資源の融合による新たな価値提供に取り組んでおり、ゴーレム社の技術導入により、建物建設時のCO2排出量削減や見積もり業務の効率化・高度化に貢献することを期待しています。

  • 株式会社MIRAITRONC 代表取締役 鍵和田 尚秀 氏:
    日本の建設業が抱えるデータ活用や業務プロセスの標準化における課題を、ゴーレム社が解決しうる存在であると評価しています。建設生産を革新するというビジョンに共感し、次世代の建設生産プラットフォームの確立に向けて伴走すると述べています。

株式会社ゴーレム 会社概要

  • 会社名: 株式会社ゴーレム(Gorlem, Inc.)

  • 代表者: 代表取締役 野村 ⼤輔

  • 所在地: 東京都千代⽥区⼀番町15番地21 ⼀番町コート7階

  • 設⽴: 2022年

  • 事業内容: 建設・不動産業界向けデータプラットフォームの開発・提供

  • URL: https://www.gorlem.ai/

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