アグレコジャパン、系統電源接続までの期間を埋める「仮設電源ソリューション」を本格展開
アグレコジャパン、系統電源接続までの期間を埋める「仮設電源ソリューション」を本格展開
エネルギーソリューションの世界的リーダーであるアグレコは、日本国内で「仮設電源ソリューション」の提供を本格的に開始しました。このサービスは、系統電源が届かない場所や、電力の整備に長い時間がかかる地域において、必要な電力を一時的に供給することを目的としています。
アグレコは世界100カ国以上で電力ソリューションを提供しており、日本でも山間部の農場、沿岸部の養殖場、離島、新規開発地など、電力が不足しがちな場所で利用が可能です。

静岡県の鶏卵生産工場での導入事例
日本での具体的な事例として、静岡県の山間部に位置する大規模鶏卵生産工場への仮設電源導入があります。この工場では増産のため1日に2MWの電力が必要でしたが、既存の送電網では0.5MWしか供給できず、電力基盤の整備には2年以上かかる見込みでした。
アグレコのエンジニアが現地で詳しく調査し、2MWの発電設備(1400kVA発電機を4台)を導入することを決めました。工場運営チームとの話し合いを経て、設計から設置、試運転までをわずか14日間で完了させました。また、工場側が既存設備で使っていたA重油を燃料として継続利用したいという要望にも対応し、専用のポンプやフィルターを含む特別な燃料供給システムを構築しました。

独自の管理システムで安定運用
アグレコは、独自のARM(リモート監視システム)とIPM(アイランドマネジメントシステム)を導入することで、現場に常にスタッフがいなくても24時間体制で発電設備を最適に動かせる環境を整えました。ARMは発電機の負荷状態や燃料の消費量を常に監視し、故障の兆候を事前に見つけることで、設備が止まるリスクを最小限に抑えます。
IPMは夜間の無人運転を可能にし、電力の需要に合わせて自動的に発電機の起動や停止を制御します。これらのシステムにより、手作業の多くが自動化され、合計で5,840時間もの作業時間を削減できたと報告されています。

導入効果と広がる可能性
この仮設電源ソリューションの導入により、鶏卵生産工場は建物の完成後すぐに生産を開始することができました。その結果、当初予定していた1日約1億6,000万個の卵の生産量を計画通り実現し、生産が中断することなく市場への供給を続けられたことで、企業の市場シェアの維持・拡大に大きく貢献しました。
アグレコのソリューションは、農場や食品工場、港湾やトンネル工事、製造拠点の増設時期、さらには離島での研究施設や仮設基地など、「電力が来ていない」「必要な電力に届かない」といった課題を抱えるさまざまな現場で活用されています。日本においては、電力インフラの未整備や増強工事の長期化により、事業の開始が遅れるリスクが今後さらに高まるでしょう。アグレコはこのような社会の変化に対応し、必要な電力をすぐに確保できる仕組みとして、仮設電源の提供を強化していく方針です。

アグレコジャパンの今後の展望
アグレコジャパンは、事業開始の遅れによる機会損失をなくし、日本の企業が迅速に事業や生産を始められる環境を整えることを使命としています。電力インフラの不足は、多くの企業にとって事業成長の大きな障害となりますが、アグレコの仮設電源ソリューションは、この課題を短期間で解決し、企業が本来の価値創造に集中できる環境を提供します。
今後もアグレコは、農業、食品、製造、建設、物流、研究分野など、日本各地の多様な現場へ高品質な電力ソリューションを提供し、「必要な場所に、必要な電力を、必要なタイミングで」届けるリーディングカンパニーとして、国内展開をさらに進めていく考えです。

アグレコ(Aggreko)について
アグレコは、エネルギーソリューションの分野で世界をリードする企業です。必要な時に、必要な場所へ、必要な量のエネルギーを供給することで、あらゆる産業を支援しています。急速に変化するエネルギー市場の最前線で、革新的な技術と豊富な経験を活かし、柔軟で効率的なソリューションを展開しています。どんなに複雑な課題にも対応し、お客様の目標達成を強力にサポートします。
持続可能な未来に向けて、クリーンエネルギーや次世代燃料、環境への負荷が少ないサービスへの投資を加速しており、より環境に優しく効率的な選択肢を世界中のお客様に提供しています。1962年に創業し、本社を英国に構え、現在8,000人以上の従業員が世界各地でエネルギーの安定供給を支えています。詳細については、公式サイトをご覧ください。

お問い合わせ先
Aggreko Japan(アグレコジャパン)株式会社
代表者:加藤慎章
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目6番5号 丸の内北口ビル9階


