AI成功の鍵はデータインフラ? CDataの調査で判明した企業の課題

CData Software, Inc.は2025年12月3日、新しいレポート「AI データコネクティビティの現状レポート:2026年の展望」を公開しました。このレポートは、200名以上のデータ・AIリーダーからの調査データに基づいて作成されています。

AI対応のデータインフラストラクチャを持つ企業はわずか6%

調査の結果、企業のAIリーダーのうち、自社のデータインフラストラクチャがAIに完全に準備できていると答えたのは、わずか6%でした。この準備不足が、AI技術の進歩を妨げる大きな要因の一つとなっています。レポートでは、データインフラストラクチャの成熟度とAIの成熟度が密接に関係していることが明らかにされています。

CDataのCEO兼共同創業者であるAmit Sharma氏は、「AIがモデルによって制限される時代は終わりました。現在、AIを制限しているのはデータです」と述べています。そして、「AIで成功している組織は、最も優れたアルゴリズムを持つ企業ではなく、接続され、意味が通じ、一貫性のあるデータインフラストラクチャを持つ企業です」と強調しています。

主な調査結果

この調査では、いくつかの重要な事実が明らかになりました。

  • AIチームはデータ統合作業に追われている: AIチームの71%が、新しい技術開発ではなく、データの統合作業に時間の4分の1以上を費やしています。

  • データ接続が複雑化: 回答した組織の46%が、一つのAIを使うために、6つ以上のデータソースへリアルタイムで接続する必要があると答えています。

  • リアルタイムデータの重要性と不足: AIエージェントにとってリアルタイムデータが不可欠であると100%が同意しているにもかかわらず、20%の組織にはまだリアルタイムでデータを統合する機能がありません。

  • AIネイティブプロバイダーの統合ニーズ: AIを専門とするソフトウェアプロバイダーは、従来の企業に比べて3倍も多くの外部連携を必要としています。

  • インフラストラクチャの成熟度が成功の分かれ目: AIの成熟度が高い組織は、中央でデータを管理し、意味的に一貫した統合システムをすでに構築しています。一方、AIの成熟度が低い組織の80%は、まだこの取り組みを始めていません。

投資の優先順位が変化

レポートは、AI戦略における投資の考え方が変わってきていることを示しています。AIモデルの開発を最も優先する投資項目に挙げた組織はわずか9%でした。それに対し、83%の組織が、中央集約型で一貫したデータアクセスシステムにすでに投資しているか、投資を計画しています。

Sharma氏は、「組織は、AIの成功がモデルの高度さではなく、データインフラストラクチャの成熟度によって決まることに気づき始めています」と述べています。「AIから真の価値を得ている企業は、接続されたリアルタイムデータアクセスに早くから投資した企業です。投資していない企業は、競争において不利な状況に直面するでしょう。」

レポートの詳細について

「AI データコネクティビティの現状レポート:2026年の展望」は、企業がAIを導入する際のデータインフラストラクチャの課題や、ソフトウェア企業がAI機能をどのように組み込み、データ連携の複雑さを管理しているかについて、具体的な情報を提供しています。

レポートの全文は以下のリンクからダウンロードできます。

CData Softwareについて、さらに詳しい情報は以下のリンクをご覧ください。

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