AlterSkyとSkyDrive、愛知県豊田市で「レベル3.5」目視外飛行による航路データ検証に成功
2025年12月、物流ドローンやドローンショーのサービスを提供する株式会社AlterSkyと、「空飛ぶクルマ」を開発する株式会社SkyDriveは、愛知県豊田市の協力のもと、無人航空機による「レベル3.5」の目視外飛行による航路データ検証に成功しました。
実施の背景と目的
SkyDriveは、「空飛ぶクルマ」の実用化に向けて、自律飛行の技術開発を加速しています。今回の飛行検証は、将来的な自律飛行に不可欠な「360度障害物回避」や「自己位置推定」の精度を高めるため、実際の航路で高精度なLidar(レーザー走査)データと視覚データを取得することを目的として行われました。



「レベル3.5」飛行への挑戦
今回の検証飛行は、補助者を配置せずに目視外飛行を行う「レベル3.5」で実施されました。飛行ルートは愛知県豊田市内の山間部を約10kmにわたって通過する、複雑な地形を含む難易度の高いものでした。この高度な飛行を成功させるため、以下の安全対策と技術が活用されました。
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機体の冗長性: 1つのモーターが故障しても安全に着陸できる8枚プロペラ機を使用し、万一に備えてパラシュートも装備されました。
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通信の安定確保: 事前にLTE通信の強度と連続性を詳しく検証し、目視できない場所でも確実に機体を制御できる体制が整えられました。
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厳格な運用体制: AlterSkyの運航管理のもと、離着陸地点の安全管理や道路監視員の配置が徹底されました。

地域との協力体制
このプロジェクトは、豊田市からの協力と、SkyDriveとの連携によって実現しました。
| 団体名 | 役割 |
|---|---|
| SkyDrive | 自律飛行および無人操縦のための技術検証を主導 |
| AlterSky | レベル3.5飛行の計画立案、運航、安全管理 |
| 豊田市 | 地元自治区および関係各所との調整 |


今後の展望
今回の飛行で得られた知見は、「空飛ぶクルマ」の実用化に向けたシミュレーションなどに活用されます。両社はこうした試験を繰り返し、通信やGPSが遮断された環境でも機体自身が安全を認識して飛行を続ける「エアモビリティの自律化」の実現を目指しています。今後も豊田市をフィールドに実証を重ね、安全で自由な「空の移動」の実現に貢献していくとのことです。
用語解説
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レベル3.5飛行とは: デジタル技術(機上カメラの活用)、操縦ライセンスの保有、保険への加入を条件として、補助者や看板の配置、一時停止といったこれまでの立入管理措置を撤廃し、道路や鉄道などの横断を容易にする飛行です。
- 引用元:国土交通省(令和6年2月付)https://www.mlit.go.jp/koku/content/001725836.pdf
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空飛ぶクルマとは: 電動化、自動化といった航空技術や垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段です。諸外国では、Advanced Air Mobility(AAM)や Urban Air Mobility(UAM)と呼ばれています。
- 引用元:国土交通省(令和6年4月付)https://www.mlit.go.jp/koku/content/001739488.pdf
株式会社AlterSky 概要
株式会社AlterSkyは、大阪・関西万博でも話題となった「空飛ぶクルマ」を開発する株式会社SkyDriveのドローン事業を分社化し、物流ドローンやドローンショーの企画・運航を中心としたサービスを提供しています。物流ドローン分野では、電力設備、土木工事、災害対応など、さまざまな現場で1,000回を超える運航実績があり、その豊富な経験とノウハウを活かした安全・安心な運航サービスを提供しています。


