日立がCES 2026でAIによる社会インフラ変革を発表、NVIDIAやGoogle Cloudと協業

日立製作所は、世界最大級のテクノロジー見本市CES 2026において、AI(人工知能)を使って社会の基盤となる設備(社会インフラ)を変えていくための取り組みを発表しました。

具体的には、NVIDIA、Google Cloud、Nozomi Networksといった技術を持つ会社と協力し、エネルギー、モビリティ(移動手段)、産業の分野で、AIを使った新しい解決策を提供していく計画です。

日立のCES 2026ブース

AIで社会インフラを革新する「HMAX by Hitachi」

日立が今回発表した新しいソリューションのグループは「HMAX by Hitachi」(エイチマックス バイ ヒタチ)と呼ばれています。これは、AIを使って社会インフラをより良くしていくためのものです。

HMAXは、モビリティ、エネルギー、産業の3つの分野で使われることが期待されています。物理的な設備やデジタルデータから得られるたくさんの情報を活用し、様々な種類のAI(例えば、ものを見るAI、文章を作るAI、自分で考えて動くAIなど)を組み合わせることで、新しい価値を生み出します。

主要なパートナーとの協業

NVIDIAとの協力でフィジカルAIを加速

CES 2026の特別セッションでは、日立アメリカのCMO(最高マーケティング責任者)とNVIDIAの担当者が、どのように協力して現実世界で使えるAI(フィジカルAI)を開発し、より効率的で自律的な未来を作るかについて説明しました。

Google Cloudとの鉄道DX推進

日立レールは、Google CloudのAI技術やサイバーセキュリティ技術、そしてGlobalLogicのデジタル技術を活用し、鉄道業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めることを発表しました。これにより、鉄道の運行がより効率的になり、自動化や省エネルギー化が進むことが期待されます。

この協業については、2025年12月3日に日立から発表されたニュースリリースでも詳しく説明されています。

Nozomi NetworksとのOT/IoTセキュリティ強化

日立システムズの海外子会社であるHitachi Cyberは、Nozomi Networksと協力し、工場などの制御システム(OT)やIoT機器のセキュリティを強化するサービスを提供することを発表しました。この協力により、エネルギー、モビリティ、製造分野の重要なインフラを、サイバー攻撃や物理的な脅威から守るための対策が作られます。

具体的なソリューションの例

産業分野での貢献

  • バッテリー分野: 電池の製造において、精密な分析や検査、自動化技術を提供することで、製品の品質向上や無駄の削減を支援します。また、リチウムイオン電池のリサイクルを促進し、環境への負担を減らすことにも貢献します。

  • バイオ医薬分野: 薬を作る過程で、AIを使ったシミュレーションにより、製造にかかる時間を3分の1に短縮できるとされています。さらに、医療データを分析して病気の目印を見つけ出す「ヘルスケアデータ分析プラットフォーム」や、再生医療の製品がどこから来てどこへ行くのかを追跡できるシステム「HVCT RM」も提供されます。

CES 2026での展示内容

日立のブースでは、来場者が実際に体験できるデモンストレーションが多数用意されました。

  • HMAXソリューション: 社会インフラがAIでどのように変わるかを紹介。例えば、交通システムやエネルギー供給、工場の自動化などが挙げられます。

  • ソフトウェア定義型自動車(SDV): 次世代の賢い車やインターネットにつながる車を支える日立の技術が実演されました。

  • AIシミュレーションによる精度検証: NVIDIAの技術を使い、AIが現実世界で安全に動くかを、導入する前にシミュレーションで確認する方法が紹介されました。

  • 日立の研究開発: AIを使った現場作業の支援、物流の効率化、脱炭素化など、未来に向けた最新の技術が展示されました。

日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトの力を合わせることで、環境と人々の幸せ、そして経済がバランス良く発展する社会「ハーモナイズドソサエティ」の実現を目指しています。詳細については、日立製作所のウェブサイトをご覧ください。

×