AIがドローンの点検ルート作成を効率化!特許出願を支援する最新事例
リーガルテック株式会社は、特許に特化したAIエージェント「MyTokkyo.Ai」を用いて、プラント点検用ドローンの自動経路生成技術に関する研究開発を支援し、発明の整理と特許出願を助けました。
この取り組みにより、AIが技術メモや会議の記録から発明の要素を効率良く見つけ出し、技術の構造を分かりやすく示すことができました。その結果、飛行経路の設計にかかる時間を80%減らす自動経路生成アルゴリズムの発明整理が、短い期間で完了しました。

点検ドローン技術の課題
プラント設備を安全に保つための点検では、ドローンが正確に、そして自分で考えて飛ぶことが求められています。しかし、複雑な形の建物や設備を点検するための経路は、これまで人の手で設計されていました。このため、担当者の経験によって作業の効率や質にばらつきが出てしまうという問題がありました。
このような課題を解決するため、自動で経路を作るアルゴリズムの開発が進められていましたが、研究の途中で出てくるたくさんの情報の中から、特許につながる新しいアイデア(発明要素)を見つけ出し、すでに存在する技術と何が違うのかを整理する作業に多くの時間がかかっていました。
「MyTokkyo.Ai」の役割
リーガルテック株式会社は、この発明の抽出や特許の調査を効率化するために、自社のAI製品「MyTokkyo.Ai」を研究開発の支援に活用しました。
点検ドローンの自動経路生成技術は、3Dの地図を分析したり、点検する対象物の形をデータにしたり、安全な距離を計算したり、カメラの撮影角度を最適化したりと、たくさんの技術が組み合わさった複雑な分野です。これらの検討内容を、特許の書類の形に合わせて「課題」「解決手段」「技術的な効果」として整理するには、高い専門知識が必要です。
「MyTokkyo.Ai」は、技術メモや会議の記録を読み解き、特許の実務に沿った形でこれらの要素を自動で抜き出します。さらに、関連する先行の特許を素早く探し出して提示することができます。これにより、研究開発の担当者と知的財産の担当者が、技術について共通の理解を持ちながら検討を進められる点が採用の決め手となりました。


具体的な成果
今回のプロジェクトでは、「MyTokkyo.Ai」を活用することで、次のような成果が得られました。
-
技術メモや会議の記録からの発明要素の自動抽出
-
すでに存在する技術の調査(先行技術調査)の高速化と、新しい技術との違いの明確化
-
発明提案書のたたき台を作る作業にかかる時間の削減
-
発明のさまざまな可能性を示し、検討を効率的に進めることができるようになった
AIによって抜き出された発明要素は、以下の通りです。
-
課題: 複雑な構造物の点検経路を自動で生成することが難しい。
-
解決手段: 3D地図と点検対象のデータをAIが分析し、撮影角度や安全な距離を考えながら、最も良いルートを自動で作る。
-
技術的な効果: 飛行経路を設計する時間を80%減らし、点検の正確さを高める。
これらの発明要素が整理されたことで、技術的な検討のポイントがはっきりし、研究開発と知的財産に関する戦略を連携させて進める体制がより強固になりました。

今後の展望
リーガルテック株式会社は、「MyTokkyo.Ai」を使った発明の抽出や調査の仕組みを、点検ドローンだけでなく、自分で動く技術、ロボット技術、センサー技術など、さまざまな研究テーマに応用していく予定です。研究現場で生まれる技術的な情報を、特許などの知的財産へと素早くつなげる体制をさらに強化し、新しい知的財産を生み出す力をこれからも高めていく方針です。
製品ページやお問い合わせ先は以下のリンクから確認できます。
-
製品ページ: https://www.tokkyo.ai/pvt/
-
リーガルテック株式会社: https://www.legaltech.co.jp/


