菱洋エレクトロ、HPE GreenLakeでフィジカルAI実現を支援するデジタルツインコンサルサービスを開始

菱洋エレクトロがHPE GreenLake上で新サービスを提供開始

RYOYOロゴ

菱洋エレクトロ株式会社は、Hewlett Packard Enterprise(HPE)が提供するハイブリッドクラウド型ITインフラサービス「HPE GreenLake」上で、デジタルツイン導入支援サービス「RYOYO AI Techmate Program for Digital Twin」の提供を2026年2月より開始しました。このサービスは、AIとロボットが現実世界で柔軟に動く「フィジカルAI」を実現するための長期的なプロジェクトにおいて、必要なコンピューティングリソースを無駄なく利用できるように支援します。

フィジカルAIとデジタルツインとは

フィジカルAIとは、AIとロボットやエッジデバイス(現場でデータを処理する小型の機器)が連携し、実際の作業を状況に合わせて柔軟にこなし、現実の課題を自分で解決していく技術です。人手不足などの社会的な問題を解決する手段として期待されています。

デジタルツインは、現実の世界にあるモノや環境を、コンピューターの中にそっくりそのまま再現する技術です。これにより、現実で起こることを仮想空間でシミュレーションし、結果を予測したり、改善策を考えたりできます。フィジカルAIの実現には、このデジタルツイン技術が欠かせません。

サービスの特長とメリット

「RYOYO AI Techmate Program for Digital Twin」は、菱洋エレクトロが提供するデジタルツイン導入支援プログラムです。顧客の「生産設備の自動化と人の動きを同時にシミュレーションし、現実に実装したい」といった目標を丁寧に聞き取り、最適な技術を提案します。

HPE GreenLakeは、オンプレミス(自社で設備を持つ形)の良さと、パブリッククラウド(インターネット経由で利用する形)の良さを組み合わせたサービスです。システムを自由にカスタマイズできる一方で、使った分だけ料金を支払う従量課金制なので、プロジェクトの段階によって必要な計算リソースが変わる場合にとても便利です。

この二つのサービスを組み合わせることで、企業は次のようなメリットを得られます。

  • 投資の最適化
    将来のリソースを見越して多めに投資する必要がなく、使った分だけ支払うため、無駄な初期費用を抑えられます。

  • リソースの柔軟な増強
    プロジェクトを進める中で急に計算リソースが足りなくなった場合でも、すぐに増やすことができるため、開発が止まる心配がありません。

  • 豊富な知識に基づくインフラ支援
    菱洋エレクトロは1986年からHPEの代理店として活動しており、ITインフラに関する豊富な知識を持っています。画一的な構成ではなく、顧客のフィジカルAIやデジタルツインのテーマに合わせた最適なインフラ構成を提案します。また、プロジェクトの成功に向けたコンサルティングや開発支援も提供し、様々な相談に一貫して対応できる体制が整っています。

サービス提供の背景にある課題

近年、日本では人口減少が進み、これまで人が行っていた現場作業の生産性と持続可能性の両立が強く求められています。このため、多くの企業がフィジカルAIの実現に向けて、AIモデルの学習インフラ構築やデータの収集・生成、ロボットやエッジデバイスの動きを仮想空間で試すシミュレーション環境の整備などを進めています。

しかし、フィジカルAIの実現は、単に技術を入れるだけでなく、目標の整理、必要なハードウェアやソフトウェアの選定、将来を見据えた開発計画の作成など、多くの検討が必要な長期プロジェクトです。そのため、プロジェクトの最初から最適なコンピューティングリソースを決めるのは簡単ではありません。リソースが多すぎると無駄になり、少なすぎると開発が遅れてしまいます。このような課題が、菱洋エレクトロには多く寄せられていました。

企業からのコメント

日本ヒューレット・パッカード合同会社 常務執行役員 パートナー営業統括本部長の田中泰光氏は、菱洋エレクトロとの協業について喜びを表明しました。デジタルツインが製品設計、設備管理、製造プロセス、都市インフラなど、あらゆる実世界のデータを統合し、仮想空間で高精度に再現・解析するための重要な基盤であると述べ、HPEがNVIDIAと連携したGPUアクセラレーションやAI活用による大規模シミュレーション基盤、GreenLakeが提供するセキュアで柔軟なハイブリッドクラウド運用モデルにより、高度なデジタルツイン環境をエッジで利用できるプラットフォームを提供していることを強調しました。

菱洋エレクトロ株式会社 ソリューション事業本部 事業本部長執行役員の青木良行氏は、AI Techmate Programを通じて企業のAI導入を支援してきた経験に触れ、フィジカルAIへの取り組みが増加し、デジタルツイン関連技術が急速に進化している現状を説明しました。そして、パートナー企業と協力しながら最新の知識を取り入れ、デジタルツイン向けの新しいサービスを提供することで、顧客のニーズに応え、AIの力で国内産業の競争力を高め、社会に価値を創造していくと述べました。

今後の展開

菱洋エレクトロは、2026年4月1日に株式会社リョーサンと統合し、「リョーサン菱洋株式会社」として新たなスタートを切る予定です。リョーサンが扱うFranka Roboticsなどのロボットと、菱洋エレクトロのAIインフラやコンサルティングを組み合わせることで、フィジカルAI実現に向けた一貫したソリューション提供をさらに強化していくとのことです。

菱洋エレクトロについて

菱洋エレクトロは、エレクトロニクス商社として、半導体・デバイスとICTソリューションの二つの強みを活かし、AIやIoTといった次世代技術の導入を支援しています。製品販売だけでなく、コンサルティング、組み込み機器の開発、設置、運用保守といったサービスも提供し、IT環境の構築をまとめてサポートすることで、顧客の課題解決に取り組んでいます。

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