沖縄県で市民参加型ゲーム「PicTrée」を活用した電柱の共同点検実証実験が開始
沖縄県で電力・通信の垣根を超えた共同点検の実証実験がスタート
2025年12月15日、Digital Entertainment Asset Pte. Ltd.(DEA)とGrowth Ring Grid Pte. Ltd.(GRG)は、市民参加型社会貢献ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」を活用し、沖縄電力株式会社とNTT西日本株式会社 沖縄支店、株式会社NTTフィールドテクノが共同で、電柱などのインフラ点検の実証実験を行うことを発表しました。この実証実験は、2026年2月1日から3月22日までの約2ヶ月間、沖縄県内で実施されます。

背景にある課題と取り組みの目的
電柱をはじめとするインフラ設備の点検は、働く人の数が減っていることや、AI(人工知能)や画像を使った点検作業の効率化が求められていることが課題となっています。このような状況に対し、電力会社と通信会社が協力し、少ない人数でも高い品質の点検を続けられる新しい仕組みを作ることが目指されています。
また、沖縄県では、観光地や商店街、離島など地域の特色を活かした活性化が進む中で、県民や観光客が街の魅力づくりに参加できる「参加型コンテンツ」への期待が高まっています。
「PicTrée」を活用した新しいインフラ点検
今回の取り組みでは、市民参加型社会貢献ゲーム「PicTrée」を活用します。県民や観光客がゲーム感覚で電柱を撮影し、その写真をインフラ設備の点検に役立てる新しい方法を試します。これにより、街を巡りながら地域の風景に触れる機会を増やし、地域の賑わいにもつながる新しい地域貢献のモデルを築くことを目指しています。
さらに、NTT西日本グループが提供するAIやリモート診断の技術を組み合わせることで、これまで電力会社と通信会社がそれぞれ行っていた点検作業の重複をなくし、より効率的で質の高い共同点検の体制を作ることを目指します。特に、離島など人が行きにくい場所での画像収集にも挑戦します。

「ぼくとわたしの電柱合戦in沖縄」の概要
この市民参加イベント「ぼくとわたしの電柱合戦in沖縄」は、以下の内容で実施されます。
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実施期間: 2026年2月1日(日)7:00 〜 3月22日(日)18:00(撮影可能時間 7:00~18:00)
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対象エリア: 沖縄本島(糸満市、大宜味村、国頭村、豊見城市、名護市、那覇市、東村)、離島(粟国島、伊江島、石垣島、伊是名島、伊平屋島、北大東島、久米島、座間味島、竹富島、渡嘉敷島、渡名喜島、南大東島)
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対象電柱本数: 約5万本
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参加対象: どなたでも参加可能(参加費無料)
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参加方法:
- アプリをダウンロード:スマートフォンで「ピクトレ」を検索し、ダウンロード。
- 会員登録:アプリの指示に従い会員登録。
- シーズン選択:メイン画面から「沖縄シーズン」を選択。
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報酬: 電柱1本あたり30円相当のポイントが付与されます。ポイントはAmazonギフト券などと交換可能です。
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後援: 那覇市
この実証実験の目的は、市民による電柱の撮影、AIを使った画像診断、専門オペレーターによる遠隔診断を組み合わせることで、電力会社と通信会社が同じ仕組みで効率的に点検できる新しい「共同点検モデル」が実現できるかを確かめることです。これにより、効率的で質の高い、持続可能な点検体制の構築を目指します。

検証する内容とNTT西日本グループの技術
今回の実証実験では、「共同点検モデル」を通じて、インフラ設備の点検作業がどのくらい高度化・効率化できるか、そしてそれが実現可能かを検証します。
NTT西日本グループは、MMS(Mobile Mapping System)という、レーザースキャナとカメラを搭載した車でインフラ設備の画像を取得するシステムを使って、リモートで診断を行うことで、点検作業を効率化しています。これにより、人が現地に行く従来の点検方法に比べて、短期間で均一な品質の点検ができるようになり、インフラ設備の点検をより良くすることに役立っています。

各社のコメント
今回の実証実験について、各社の担当者から期待の声が寄せられています。
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沖縄電力株式会社 執行役員配電部長 阿波根 直也氏: 「地域と企業が協力し、沖縄ならではの魅力を活かした街づくりに貢献できることを嬉しく思います。多くの参加をお待ちしています。」
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NTT西日本株式会社 沖縄支店長 古堅 誠氏: 「通信・電力のインフラを担う2社が協力することで、設備保守のDX化をさらに進め、安定したサービス提供を目指します。沖縄の魅力を発信し、沖縄を盛り上げていきたいです。」
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株式会社NTTフィールドテクノ 取締役 サービスマネジメント部長 奥田 慎治氏: 「労働人口減少に対応するため、設備点検全体の高度化が不可欠です。電力会社と通信会社が協力するこの取り組みが、新たな第一歩となることを期待しています。」
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Growth Ring Grid Pte. Ltd. Co-CEO 鬼頭 和希氏: 「『PicTrée』で『みんなで守るインフラ』の未来を実現します。沖縄発のこの取り組みが、日本のインフラの未来を切り開くと確信しています。」
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Digital Entertainment Asset Pte.Ltd. CGO・ピクトレ開発責任者 栗原 英誠氏: 「電力と通信が連携し、地域の方々と新しい設備点検に挑戦できることは大きな意義があります。沖縄の魅力の中で、『PicTrée』が街を巡るきっかけになれば幸いです。」

参加型社会貢献ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」とは
「PicTrée」は、チームに分かれて電信柱やマンホールなどの通信設備を撮影し、その量や距離を競うチームバトルゲームです。プレイヤーは3つのチームから一つを選び、電柱に「チェックイン」や「撮影」を行います。さらに、撮影した電柱同士を「コネクト(繋ぐ)」ことでポイントを獲得し、チームの合計点でランキングが決まります。
ゲームでの活躍に応じて、Amazonギフト券やDEAPcoin(DEP)などの報酬がもらえ、シーズン終了時にはチームランキングに基づく報酬のチャンスもあります。
「PicTrée」公式サイト: https://pictree.greenwaygrid.global/

タイアップ企業を募集
「PicTrée」では、商品の提供などで協力してくれる企業や個人を募集しています。タイアップすることで、「PicTrée」ユーザーへの認知拡大、ゲームの報酬を店舗で使うことの促進、地域活性化などが期待できます。興味のある方は、以下の連絡先までお問い合わせください。
お問い合わせ先: pictree_cs@dea.sg (ピクトレタイアップ担当 遠藤)
関連情報
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Digital Entertainment Asset Pte.Ltd.: https://dea.sg/
2018年8月に設立されたシンガポールを拠点とするWeb3エンターテインメント企業で、「PlayMining」などのゲームプラットフォームやNFTマーケットプレイスを運営しています。 -
Growth Ring Grid Pte. Ltd.: https://growth-ring-grid.com/
「インフラの民主化」を掲げ、Web3技術を使って誰もが社会インフラの維持・管理に参加できる新しい仕組みづくりに取り組む企業です。


