日本ドローンビジネスサポート協会とAutoCover、スマート農業分野で事業連携
一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会(以下、協会)とAutoCover株式会社(以下、AutoCover)は、2025年12月2日付でスマート農業分野における事業連携を結びました。この連携は、ドローンを使った農業技術を社会に広め、運用体制を整えること、そして全国に広がるパイロットのネットワークを活かしてビジネスを展開することで、日本のスマート農業の発展に貢献することを目的としています。

連携の背景
AutoCoverは、茶畑で行われる被覆作業をドローンで自動化する技術の開発を進めています。この技術は、2025年10月31日に農林水産省の「スマート農業技術活用促進法」に基づく開発供給実施計画の認定も受けています。
抹茶や玉露のような高級なお茶を育てるには、茶園の被覆作業が欠かせません。しかし、この作業は大変な重労働であり、危険も伴うため、人手不足が深刻な問題となっています。
一方、協会は、2024年の能登半島地震での災害対応支援など、全国各地でドローンを社会に役立てる活動を続けてきました。このような経験と全国的なネットワークを活かし、スマート農業の新しい技術が早く実用化されるよう、今回の事業連携に至りました。
連携の内容
この事業連携では、主に二つの分野で協力が進められます。
1. ドローン農業分野での新技術開発サポート
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協会が持つドローン飛行のノウハウをAutoCoverに提供し、技術開発に役立つアドバイスを行います。
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開発中の機材のテスト飛行では、パイロットの支援や飛行に関するアドバイスを行います。
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赤外線、マルチスペクトル、LiDARといった技術を使った情報収集や、そのデータの分析を支援します。
2. ビジネス展開のサポート
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協会が全国に持つ130箇所のパイロットネットワーク「aotori FC」を活用し、AutoCoverのビジネスが全国に広がるよう支援します。
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特殊なドローン作業を行うためのパイロット育成カリキュラムの開発を支援します。
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協会のスクールネットワークを通じて、ドローンパイロットの育成事業を支援します。
今後の見通し
両社は、以下のスケジュールで事業を進める予定です。
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2026年上半期:愛知県で実際の現場での実証実験を行います。
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2026年下半期:ドローンパイロットの育成事業を開始します。
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2027年以降:ドローンによる茶園被覆作業のサービスを開始し、全国に展開していく予定です。
両社の強みを合わせることで、日本のスマート農業をさらに発展させ、農業に携わる方々の負担を減らすことに貢献していくことでしょう。
各社の概要
一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会

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所在地:岡山県岡山市
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代表理事:森本宏治
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設立:2016年
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事業内容:無人航空機国家資格登録講習機関の運営(全国対応)、aotori FCフランチャイズネットワーク運営(全国43都道府県130箇所)、災害対応ドローン運用支援、ドローンビジネス開発および開発支援、ドローンパイロットの派遣(空撮・測量・散布・点検・物流)
AutoCover株式会社

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所在地:愛知県名古屋市昭和区
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代表取締役:李 鑫(リ キン)
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設立:2024年11月
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資本金:300万円
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事業内容:ドローンによる農業作業の自動化支援、農業DXソリューションの開発・提供


