ダイキン工業、AIで図面データを活用し設計開発を効率化へ

ダイキン工業がAIで設計開発を推進

ダイキン工業株式会社は、次世代AIエンジニアリングシステムを開発するOuterportの「図表・図面構造化プラットフォーム」の導入と本格的な運用を開始しました。これは、設計開発を中心とした業務を効率化するための取り組みです。

DAIKINとOuterportのロゴの下で、技術的なデータ(グラフ、フロー図、3Dモデル)がヘルメットをかぶったカワウソによりJSON、TOOL CALL、HTMLなどのファイル形式に変換されるプロセスを示す図

製造業におけるAI活用の課題

近年、AI(人工知能)の進歩により、ソフトウェア開発の分野では「AIエージェント」を使った仕事の自動化が進んでいます。製造業の設計や開発の分野でも同じような変化が求められていますが、大きな課題がありました。

それは、過去に作られた設計の資料や技術的な知識の多くが、紙やPDFファイルのような「非構造化データ」(図表や図面など)として保存されていることです。AIがこれらのデータを直接読み解き、検索したり分析したりするのが難しいという問題がありました。

Outerportの技術で課題を解決

Outerportは、独自のコンピュータビジョン技術と大規模言語モデル(LLM)を組み合わせることで、図表や図面のような「非構造化データ」を、AIが扱いやすい「構造化データ」(JSON形式など)に高い精度で変換する技術を開発しました。この技術は、アメリカの大手IT企業でAIの研究開発をリードしてきたエンジニアが開発チームに加わっており、その高い技術力と、製造業で必要とされる情報セキュリティの基準が評価され、ダイキン工業での採用が決まりました。

ダイキン社のロゴが背景にある場所で、ビジネススーツとポロシャツ姿の男性2人が並んで立っています。

ダイキン工業株式会社テクノロジーイノベーションセンターの技師長である比戸将平氏は、次のようにコメントしています。

「製造業でのAI活用において、過去の技術文書にある非構造化データの活用は長年の課題であり、技術的にも注目していました。これまでも社内の技術文書で試してきましたが、実際の業務に使える精度を出すことの難しさを感じていました。今回Outerport社の技術を検証した結果、これまでの方法に比べて格段に精度が向上しました。技術力だけでなく、私たちの要望に合わせたカスタマイズ対応や、素早い開発体制も高く評価しています。今後もOuterport社とともに、新しい設計開発プロセスを作り出すことを楽しみにしています。」

今後の展望

Outerportは、メーカーでの新製品開発のサイクル(設計、部品の調達、製造、販売など)を大幅に短縮する「AI駆動型エンジニアリングシステム」の構築を目指しています。これからも、「技術文書に含まれる図表・図面の構造化技術」、「社内のデータを使ってAIエージェントシステムを自社で作る手助け」、「製造業やエンジニアリング分野に特化した知識」という3つの柱で、日本の製造業の競争力を高めることに貢献していくとのことです。

Outerportのウェブサイトはこちらです。

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